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グレンコア、豪石炭大手の買収を提案しヤン州煤業と競争へ

2017.06.12 11:17

 グレンコア(00805.HK)は11日、英豪資源大手のリオ・ティント社に対し、オーストラリアの石炭大手「コール&アライド社」を完全買収を提案したと発表した。コール&アライド社はオーストラリアのハンター・バレーで石炭鉱山を経営しており、その事業会社の出資持分67.6%を保有。コール&アライド社の買収に成功した場合、グレンコアは残りの事業会社の出資持分32.4%を三菱商事(本社:東京都千代田区)から買い取る意向も示している。

 コール&アライド社の買収に向け、グレンコアは総額25億5000万米ドルの支払いをリオ・ティント社に提示。さらに石炭価格が上昇した場合、現金やライセンスを上乗せするという。また、三菱商事に対しては9億2000万米ドルでの買収を提案。石炭関連を中心に15億米ドル以上の資産を売却することで、買収資金を確保すると説明している。

 グレンコアはすでにハンター・バレーで複数の鉱山を保有しており、同地区での炭鉱資産を買収することでスケールメリットの発揮などを目指す。

 一方、コール&アライド社などをめぐっては、すでにヤン州煤業(01171.HK)がリオ・ティント社と三菱商事に買収を正式提案しており、取引完了に向けて関連手続きが進行中。グレンコア側は提示価格がヤン州煤業側の価格を少なくとも1億米ドル上回っており、売り手のリオ・ティント社などの関心を引くことができると自信を示している。

 これに対し、ヤン州煤業側も対抗措置をとる構え。仮にグレンコア側の提案が優れているとリオ・ティント社が判断した場合、ヤン州煤業は提案内容を引き上げる可能性に言及している。

(同件につきましては、2017年5月25日付「ヤン州煤業、タグ・アロング契約に基づくHVORへの公開買付がスタート」、2017年1月25日付「豪石炭大手のコール&アライド社を買収へ」をご参照ください)
 
【出所】香港証取サイト上の公告(2017/06/11)

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