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【6月8日の香港市場】
2017.06.08 18:31
主要指数は小幅に上昇した。ハンセン指数は前日比0.34％高の2万6063.06ポイントと反発。H株指数は3日続伸し、0.36％高の1万649.90ポイントだった。レッドチップ指数はかろうじて4日続伸し、0.14％高の4114.01ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約9％減少し、概算で793億1300万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）は上海経由が再び買い越しに転じ、買越額は約3億5100万元。深セン経由は引き続き買いが多く、買越額は7億4900万元に拡大した。
前日の米国株市場でダウ平均が反発したことを受け、外部環境が改善。香港株市場では朝方こそハンセン、H株の両指数が前日終値を挟んでもみあったものの、その後は小高く推移した。ハンセン指数は2万6000ポイントの壁を突破し、約1年11カ月ぶりに終値ベースで大台を回復。レッドチップ指数はマイナス圏での小動きが続いたものの、取引終了間際でかろうじて上げに転じた。本日発表の中国の貿易統計が市場予想を大きく上回り、景気先行きの不透明感が後退。連日の人民元高も支援材料になった。一方で本日夜に予定されている前FBI長官の議会証言、欧州中央銀行（ECB）理事会に加え、明日朝方からは英国総選挙の結果が判明する見通し。重要イベントを控えた様子見ムードが継続し、指数の上げ幅は限られた。
国際原油相場の下落を受けて航空セクターが堅調。特に香港最大手の国泰航空（00293.HK）はアナリストのレーティング引き上げも好材料視され、ハンセン指数構成銘柄の上昇率2位となる6.27％高で引けた。本土系の中国南方航空（01055.HK）が1.61％高、中国国際航空（00753.HK）が1.52％高。また、マカオのカジノセクターをめぐって収益回復の見通しを大手投資銀行が明らかにしたことで、銀河娯楽（00027.HK）が3.26％高、サンズチャイナ（01928.HK）が2.71％高とカジノ大手が買われた。
自動車セクターも買われ、吉利汽車（00175.HK）が上昇率1位の9.39％高、広州汽車（02238.HK）が4.85％高、長城汽車（02333.HK）が2.44％高。米カリフォルニア州知事が北京を訪れ、自動車開発や米国市場への参入をめぐって複数の中国自動車メーカー幹部との会談が実現した。これが材料視されたもようだ。また、前日に急騰した音響部品大手の瑞声科技（02018.HK）が3.99％高と続伸。大規模な自社株買いが手がかりになった。
一方で原油相場の下落を受けて、崑崙能源（00135.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる2.17％安、中国海洋石油（00883.HK）が0.57％安など、石油・ガスセクターがさえない。低調な金相場が影響し、霊宝黄金（03330.HK）が3.70％安、中国黄金国際（02099.HK）が2.13％安、恒興黄金（02303.HK）が1.13％安と、金鉱株が売られた。（中国部・畦田）
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