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【3月17日の香港市場】
2017.03.17 18:05
主要指数はハンセン指数が前日比0.08%高の2万4309.93ポイント、レッドチップ指数が0.51%高の4027.45ポイントと、小幅に続伸。一方のH株指数は0.12%安の1万513.52ポイントと、わずかに反落した。メインボードの売買代金は前日比で2割近くも増加し、概算で1212億5700万HKドル。実に15年8月27日以来の1200億HKドル台という大商いになった。
なお、「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が24億9400万元、深セン経由が5億6200万元だった。
週末の香港株市場はやや方向感に乏しい一日となった。主要指数は概ね前日終値を挟んだ小動きに終始。ハンセン、レッドチップの両指数はかろうじてプラス引けしたが、H株指数は前日の急騰の反動もあり、最終的に小幅安で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)、トランプ政権の予算教書発表、オランダ議会選挙などの重要イベントを通過したことで、やや材料難の状況となった。こうしたなか、原油相場の下落などを契機とした利益確定売りが増加。一方でファンダメンタルに基づく買いも活発となり、売り買いが交錯する中で売買代金は増加した。拡大基調が続く米国経済、緩やかな回復を続ける中国経済の動向が投資家心理を支え、買いを後押しした。
中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が2.38%高、中国移動(00941.HK)が1.81%高と、通信大手がハンセン指数構成銘柄の上昇率1~2位に並び、レッドチップ指数の上昇にも寄与。マカオのカジノ株も買われ、銀河娯楽(00027.HK)が1.12%高、サンズチャイナ(01928.HK)が1.00%高。また、米国の利上げを受けた世界的な債券利回りの上昇を織り込み、保険セクターが堅調。中国太平(00966.HK)が3.30%高、中国人民保険集団(01339.HK)が2.14%高、中国人寿保険(02628.HK)が1.00%高だった。 個別では液晶ディスプレイメーカーの冠捷科技(00903.HK)が13.46%高。市況回復を受けて16年12月本決算で黒字転換したことが好感された。
他方、足元堅調だった本土系不動産株が調整した。政府高官の発言などから新たな不動産引き締めへの警戒感が高まり、中国海外発展(00688.HK)が1.58%安、華潤置地(01109.HK)が1.09%安。中国恒大(03333.HK)が5.23%安、碧桂園控股(02007.HK)が4.11%安、万科企業(02202.HK)が1.27%安と、住宅販売が足元好調で大手デベロッパーが下落。さらに販売好調な自動車大手も大きく調整した。競争激化による値下げリスクなどがアナリストなどから指摘され、吉利汽車(00175.HK)が10.08%安、広州汽車(02238.HK)が10.04%安、長城汽車(02333.HK)が8.86%安と、大きく反落。また、政府が鋼材製品の大幅な値上げの環境は整っていないとの認識を示し、鞍鋼(00347.HK)が3.87%安、馬鞍山鋼鉄(00323.HK)が2.21%安とさえない。(中国部・畦田)
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