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【3月13日の香港市場】
2017.03.13 18:11
主要指数はそろって上昇した。ハンセン指数は続伸し、前営業日比1.10％高の2万3829.67ポイント。H株指数は1.88％高の1万258.71ポイント、レッドチップ指数は1.36％高の3908.87ポイントと、いずれも3営業日ぶりに大幅反発した。メインボードの売買代金は先週末に比べて約26％増加。概算で864億6400万HKドルに上り、7営業日ぶりに800億HKドルを超えた。「港股通」（本土からの香港株投資）の買越額は上海経由が19億7200万元、深セン経由が8億100万元だった。
2月の雇用統計が上振れしたことで米国経済の強気見通しが強まり、先週末のニューヨーク市場ではダウ平均が上昇。これを追い風に、週明けの香港市場では買いが先行した。今週の米連邦公開市場委員会（FOMC）での利上げ決定の可能性が一段と強まったものの、先週にある程度織り込まれており、売りは限定的。一方で中国人民銀行（中央銀行）総裁が全国人民代表大会（全人代）の記者会見で今年の為替相場は安定的に推移するとの見通しを表明。本日の人民元相場も上昇したことで資金流出の懸念も和らぎ、景気改善、政策期待を織り込む買いが入った。主要指数は前場で上げ幅を広げ、後場も高値圏で推移。ハンセン指数は2万4000ポイントの回復が視野に入り、レッドチップ指数は3日ぶりに3900ポイントを超えた。
足元の好調な住宅販売が織り込まれ、本土系の大型デベロッパーが動意付いた。華潤置地（01109.HK）が3.38％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率2位。中国恒大（03333.HK）は傘下の不動産会社が300億元規模の戦略投資を受け入れる見通しとなり、9.85％高と買い進まれた。先週末に2ケタの増収増益となる本決算を明らかにした広州富力地産（02777.HK）も急騰し、8.91％高。また、大手投資銀行のレポートで信用リスクの改善傾向が指摘され、本土系の銀行セクターも上昇。中国建設銀行（00939.HK）が3.30％高、中国銀行（03988.HK）が3.17％高、中国工商銀行（01398.HK）が3.05％高、中国農業銀行（01288.HK）が2.86％高と四大国有銀行株が買われ、指数の上昇に寄与した。
好調な企業業績や販売台数が織り込まれ、自動車セクターが買われた。ディーラー大手の正通汽車（01728.HK）が11.32％高、大手投資銀行からの買い推奨を受けてメーカー大手の吉利汽車（00175.HK）が4.36％高。燃油安と底堅い人民元相場を受けて航空セクターが買い進まれ、中国東方航空（00670.HK）が4.30％高、中国国際航空（00753.HK）が3.82％高、中国南方航空（01055.HK）が3.09％高。
一方で香港系保険大手のAIA（01299.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる2.98％安。経営トップの他社への移籍見通しが浮上した。個別では中国の紳士服大手である中国利郎（01234.HK）が2.64％安。16年本決算が減収減益となったことが嫌気された。（中国部・畦田）
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