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【3月10日の中国本土市場】
2017.03.10 17:39
主要指数は上海A株を除き、小幅ながらも反発した。上海市場は上海総合指数が3日続落し、前日比0.12％安の3212.76ポイント。一方でB株指数は4日ぶりに上昇し、0.26％高の346.70ポイントだった。深セン市場も3日ぶりに反発し、深セン成分指数が0.28％高の1万451.00ポイント、B株指数が0.46％高の1135.06ポイント。両市場の売買代金は前日に比べ約7％減少し、概算で4179億元。「滬股通」（香港経由の上海A株投資）は本日も売り越しとなり、売越額は16億500万元。「深股通」（香港経由の深センA株投資）は8億8100万元の買い越しだった。
週末の本土市場は神経質な地合いに終始。値下がりは1539銘柄、値上がりは1307銘柄となった。上海総合指数は前日終値を挟んだ小動きが続き、最終的にマイナス圏で大引け。一方で深セン成分指数は底堅く、わずかだがプラス引けした。本日までに発表された貿易、物価、金融の各統計は足元の底堅い中国経済を裏付けるかたちとなり、ファンダメンタルに基づく買いが続いた。また、好業績や高配当を織り込む買いも個別にみられた。一方で利上げ決定の可能性が高い米連邦公開市場委員会（FOMC）を来週に控え、A株市場でも様子見ムードが拡大。商いが縮小したほか、原油安や人民元安を嫌気した売りもみられた。
高配当株が物色され、精華製薬（002349.SZ）が9.57％高、威ソウ威（002662.SZ）が5.78％高。国有企業改革の関連銘柄が買われ、再編計画を明らかにして本日取引を再開した洛陽玻璃'A'（600876.SS）がストップ高で引けた。同じく本日取引を再開した地元政府系メディアの浙報メディア（600633.SS）は主力事業の転換が材料視され、4.98％高。内需拡大による販売増が織り込まれ、家電セクターが堅調。海信科龍電器'A'（000921.SZ）が4.91％高、無錫小天鵝'A'（000418.SZ）が4.60％高、青島ハイアール（600690.SS）が2.41％高、海信電器（600060.SS）が1.93％高と動意付いた。このほか、全国人民代表大会（全人代）閉幕後の公共投資の拡大が織り込まれ、建材セクターがしっかり。祁連山セメント（600720.SS）が2.59％高、北京金隅'A'（601992.SS）が0.42％高と、セメント株が堅調だった。
一方で原油相場の低迷が重しになり、中国石油化工'A'（600028.SS）が1.60％安、中海油田服務'A'（601808.SS）が0.92％安、中国石油天然気'A'（601857.SS）が0.37％安と、大型石油株が安い。石炭株もさえず、最大手の神華能源'A'（601088.SS）が1.20％安に沈んだ。また、今週は中央銀行が資金吸収に努めたことを受け、中信銀行'A'（601998.SS）が0.88％安、招商銀行'A'（600036.SS）が0.73％安と、銀行株の一角がさえない。
なお、B株市場は値上がり数の方がやや多かった、上海B株では石炭大手の内モンゴル伊泰石炭'B'（900948.SS）が上昇率1位の2.01％高となり、指数の上昇に貢献した。（中国部・畦田）
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