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【3月2日の香港市場】
2017.03.02 17:56
主要指数はいずれも小動き。ハンセン指数は前日比0.20％安の2万3728.07ポイントと反落し、H株指数は0.39％安の1万246.89ポイントと6日続落した。一方でレッドチップ指数は0.33％高の3871.88ポイントと、小幅に続伸。メインボードの売買代金は前日比で約8％増加し、概算で821億3100万HKドルだった。「港股通」（本土からの香港株投資）は深セン経由が4億元の買い越し。対照的に上海経由は昨日に続いて売りが多く、売越額は1億9400万元だった。
トランプ大統領の議会演説が好感され、前日の米国株市場ではダウ平均が300ドル以上も上昇し、史上初めて2万1000ドルを抜いた。また、好調なドイツ経済を受けて欧州の主要株価指数が大きく上昇。外部環境の改善を受けて本日の香港株市場では主要指数が高くスタートした。その後は利益確定売りに押され、前場で上げ幅を縮小。後場は一進一退の動きが続いたが、ハンセン、H株の両指数は大引けにかけて下げに転じた。一方のレッドチップ指数はかろうじてプラス圏を維持。全国人民代表大会（全人代）開幕前の様子見ムードが続いたほか、来週の米連邦公開市場委員会（FOMC）での利上げが織り込まれた。
米国の利上げによる香港不動産市場への影響が警戒され、地場系デベロッパーの一角が低迷。長江地産（01113.HK）が1.59％安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位に沈んだほか、新鴻基地産（00016.HK）が1.12％安、九龍倉集団（00004.HK）が0.63％安。また、前日買われたマカオのカジノ株に利益確定売りがみられ、サンズチャイナ（01928.HK）が0.89％安、銀河娯楽（00027.HK）が0.25％安。航空セクターが軟調に推移し、中国南方航空（01055.HK）が3.91％安、中国東方航空（00670.HK）が3.01％安、中国国際航空（00753.HK）が1.48％安と、三大航空株が値下がりした。
また、1月の造船業界の新規受注が大きく落ち込んだことから、勝獅貨櫃企業（00716.HK）が1.57％安、中船防務（00317.HK）が2.53％安、中国国際コンテナ（02039.HK）が1.72％安など、海洋設備メーカーが低迷。銀行当局トップに就任した郭樹清氏の記者会見が開かれ、規制強化が織り込まれて本土系銀行株が概ねさえない。盛京銀行（02066.HK）が1.75％安、中国建設銀行（00939.HK）が1.26％安、錦州銀行（00416.HK）が0.55％安。
他方、米国株市場で金融セクターが上昇したことから、金融世界大手のHSBC（00005.HK）が1.03％高としっかり。全人代後に振興策が打ち出されるとの観測から、ガスセクターが上昇した。崑崙能源（00135.HK）が4.63％高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。華潤燃気（01193.HK）が5.57％高、新奥能源（02688.HK）が4.31％高、中石化冠徳（00934.HK）が4.51％高、聯合能源（00467.HK）が2.08％高と、買い進まれた。このほか、アルミ生産最大手の中国アルミ（02600.HK）が0.96％高。大気汚染対策として中国政府が一部地域のアルミ生産を規制すると決定。これをきっかけとした先物価格の上昇が買いにつながった。（中国部・畦田）
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