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【1月10日の香港市場】

2017.01.10 18:18

 主要指数はそろって上昇。ハンセン指数は4日続伸し、前日比0.82%高の2万2744.85ポイント。H株指数は反発し、0.64%高の9664.19ポイント。レッドチップ指数は続伸し、0.35%高の3690.93ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約21%増加し、概算で622億8700万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は、上海経由が6億3500万元、深セン経由が3億3100万元だった。

 先週末のニューヨーク市場は、原油相場の下落や長期金利の低下を受け、ダウ平均が反落。その一方で出遅れていたハイテク株が買われ、ナスダック総合株価指数は過去最高値を更新した。週明けの香港市場は、米国の長期金利が低下したことを受け、投資資金が香港ドルから米ドルにシフトすることへの警戒感が後退し、ハンセン指数は前場にかけて上げ幅を広げた。上海市場が軟調だったことで、香港では本土系の銘柄がやや軟調だったが、地合いが改善するにつれ、買いが入った。ハンセン指数は後場に入ると安定的に推移。クロージング・オークション・セッション(CAS)を経て一段高となり、高値引けした。メインボードの売買代金は3日ぶりに600億HKドルを超えた。

 ハンセン指数の構成銘柄では、ディフェンシブな消費関連株や公益株の上昇が目立った。消費関連株では百麗国際(01880.HK)が上昇率1位の3.34%高だったほか、中国旺旺(00151.HK)が2.45%高、蒙牛乳業(02319.HK)が1.79%高だった。公益株では香港中華煤気(00003.HK)が上昇率3位の2.99%高だったほか、華潤電力控股(00836.HK)が2.41%高、中電控股(00002.HK)が2.37%高。米ドル金利に敏感な香港系不動産株も堅調。九龍倉集団(00004.HK)が上昇率2位の3.03%高、信和置業(00083.HK)が2.64%高、新世界発展(00017.HK)が2.23%高だった。

 マカオのカジノ収益について、複数のアナリストが1月は力強く伸びていると報告。これを好感し、サンズチャイナ(01928.HK)が2.17%高、銀河娯楽(00027.HK)が1.12%高だった。

 幅広い銘柄が買われるなか、中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が下落率1位の1.83%安。原油相場の下落を嫌気し、中国海洋石油(00883.HK)が同2位の1.31%安だった。ニューヨーク市場で金融株が売られたことを受け、HSBC(00005.HK)が0.54%安だった。

 そのほかの銘柄では、銀泰商業(01833.HK)が35.70%高。同社株の非公開化(上場廃止)をアリババ・グループが提案し、株式消却価格に近づく格好で株価が上昇した。IT(情報技術)企業による小売業の買収案件が増加するとの思惑から、パークソン(03368.HK)が5.95%高、茂業国際(00848.HK)が5.47%高と買われた。周大福珠宝(01929.HK)が5.33%高。16年10-12月期の既存店売上高をアナリストがポジティブに評価したことが材料視された。中渝置地(01224.HK)は4.80%高。陝西省西安市の不動産開発権を売却し、約1億2000万HKドルの利益を計上することを好感した。(中国部・千原)

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