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【12月15日の中国本土市場】

2016.12.15 17:33

 主要指数はまちまちだった。上海市場は上海総合指数が前日比0.72%安の3117.67ポイントと続落したものの、B株指数は小幅に3日続伸して、0.12%高の345.41ポイント。深セン市場は深セン成分指数が0.22%高の1万256.10ポイントと小幅に反発したものの、B株指数は0.23%安の1130.31ポイントと続落した。両市場の売買代金は前日比で2%減少し、概算で4585億元。また、「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は1億9500万元の売り越しに転じた。対照的に「深股通」(香港経由の深センA株投資)は引き続き買い越しで、買越額は7億5900万元だった。

 本土市場は買い戻す動きが広がり、上海市場は約7割の銘柄が上昇。深セン市場も7割半が値上がりした。前日に中央経済工作会議が開幕したとの報道が好材料視されたほか、今月に入ってからの調整トレンドを受け、自律反発狙いの買いも入った。深セン成分指数は前日の下落で1万ポイントの大台割れが近づいた反動もあり、本日は前場で上昇。もっとも、後場は失速し、結局小幅高で引けた。また、上海総合指数は金融等の大型株が足を引っ張るかたちで、終始マイナス圏でもみ合い、一時は3100ポイント割れ寸前の場面もあった。未明に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文で来年の利上げ回数の見通しが事前予想を超える3回に設定された。これにより対米ドルの人民元レートが急落。さらに11月の外国為替資金残高から資本流出の拡大が裏付けられたことも悪材料となった。

 米国の利上げ動向を受けて来年の中国の資本流出リスクが警戒されると、金融セクターが軒並み下落。住宅ローンの焦げ付きリスクも加わり、南京銀行(601009.SS)が5.38%安、中国建設銀行'A'(601939.SS)が3.56%安、中国工商銀行'A'(601398.SS)が2.40%安など、銀行株が指数の足を引っ張った。足元の当局による保険会社への規制強化を受け、中国人寿保険'A'(601628.SS)が4.92%安、新華人寿保険'A'(601336.SS)が4.00%安。排気量1.6ℓ以下の小型車について減税幅の縮小が伝わり、自動車セクターがさえない。国内の石油製品価格の引き上げも悪材料となり、上海汽車(600104.SS)が4.75%安、長安汽車'A'(000625.SZ)が2.38%安、福田汽車(600166.SS)が0.95%安。

 一方で流通セクターが買い戻され、天虹商場(002419.SZ)と浙江東方グループ(600120.SS)がストップ高、華聯商廈(000882.SZ)が6.45%高、益民商業グループ(600824.SS)が4.42%高、上海百聯集団'A'(600827.SS)が2.42%高。また、IT・ハイテク関連の銘柄にも押し目買いが入り、神州数碼信息(000555.SZ)がストップ高、新大陸電脳(000997.SZ)が4.87%高、亨通光電(600487.SS)が1.59%高。

 なお、B株市場は約6割半の銘柄が上昇。中小型の銘柄が買い戻され、上海B株では中路(900915.SS)が上昇率1位の6.59%高。深センB株ではST銘柄が動意付き、上昇率2~4位を占めた。(中国部・畦田)

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