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【12月12日の香港市場】

2016.12.12 18:21

 主要指数いずれも続落。ハンセン指数は前営業日比1.44%安の2万2433.02ポイント、H株指数は1.70%安の9699.31ポイント、レッドチップ指数は1.68%安の3691.03ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約2%増加し、概算で777億900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が買い越しに転じ、買越額は3億8900万元。深セン経由は3億800万元の買い越しだった。

 先週末のニューヨーク市場はダウ平均が5日続伸し、再び過去最高値を更新した。引き続き良好な外部環境を背景に、本日の香港市場は主要指数が小高く寄り付いた。こうしたなか上海や深センの主要指数が朝方から下げ幅を拡大し、香港市場でも本土系の銘柄が売られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が迫り、米国の利上げを見込んで香港ドルの1カ月物HIBOR(香港銀行間貸出金利)が8年ぶりの高水準になったことで、香港地場系の銘柄にも売りが膨らんだ。香港の主要指数は前場の中盤付近で下げに転じ、その後は一本調子で下げ幅を拡大。本日の安値付近で引けた。

 ハンセン指数の構成銘柄は幅広く売られた。下落率1位は百麗国際(01880.HK)の4.94%安。16年9-11月期の靴類の既存店売上高が前年同期比で13.4%減となり、大手投資銀行の予想以上に悪化したことが嫌気された。また、保険会社の資産運用に対する監督管理が強化されるとの見方から、中国人寿保険(02628.HK)が同4位の3.60%安だった。

 先週末の下落率1~2位に沈んだマカオのカジノ株は続落。銀河娯楽(00027.HK)が1.42%安、サンズチャイナ(01928.HK)が1.15%安だった。先週末は銀聯カードでの現金引き落としの上限額が1日あたり5000パタカに引き下げられるという報道が流れ、大きな悪材料となった。だが、実際のところ1日あたりの上限額は1万パタカのままであり、単に1回あたりの上限額が5000パタカとなっただけだった。しかし、マカオに対する金融規制が強化されるとの見方が根強いうえ、日本でもカジノ解禁に向けた動きがあることを嫌気し、本日もカジノ株が売られた。

 一方、米国を主力マーケットとする利豊(00494.HK)が上昇率1位の3.20%高。ミシガン大学調べの消費者態度指数が12月は市場予想を上回り、これが材料視された。原油相場の上昇を受け、中国石油天然気(00857.HK)が同2位の0.55%高。中国海洋石油(00883.HK)も朝方からしっかりとしていたが、徐々に売りに押され、0.38%安で引けた。

 そのほかの銘柄では、龍潤茶(02898.HK)が27.41%高。転換社債(CB)の発行による資金調達を好感した。先週末は梁振英・行政長官の出馬見送りを材料に急騰した香港電視(01137.HK)だが、本日は17.68%安だった。(中国部・千原)

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