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【12月12日の中国本土市場】

2016.12.12 17:36

 主要指数はそろって急落した。上海市場は上海総合指数が急反落し、前営業日比2.47%安の3152.97ポイント。B株指数は3日続落し、1.97%安の342.65ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が3日続落し、4.51%安の1万302.85ポイント。B株指数も続落し、3.09%安の1126.51ポイントだった。両市場の売買代金は売りが膨らんだ影響で先週末に比べ3割以上も増加。概算で6518億元に達した。なお、「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は1億1700万元の売り越し。一方、「深股通」(香港経由の深センA株投資)は買越額が増加し、12億2600万元に上った。

 週明けの本土市場は全面安の様相。上海総合指数は前場で急落して節目の3200ポイントを大きく割り込むと、後場はジリ安となり、約1カ月ぶりの安値で大引け。深セン成分指数も490ポイント近くも急落し、今週の1万ポイント割れが視野に入った。年末を控え資金の逼迫感が強まるなか、本日は国債先物が急落し、金利が上昇。さらに証券当局が積極的にIPO(新規公開)を承認しているほか、今月は大量の株式が売却可能となることから、需給悪化が広く意識され、利益確定売りが幅広い銘柄に殺到した。また、保険当局のさらなる規制強化により、これまで株式を買い上げてきた民間保険会社によるポジション調整への警戒感が高まり、ろうばい売りに拍車をかけた。

 来年の住宅市場の不透明感が強まり、万科企業'A'(000002.SZ)が6.24%安、光明房地産(600708.SS)が5.96%安、華遠地産(600743.SS)が5.67%安、緑地HD(600606.SS)が3.94%安など、大手デベロッパーがきつい下げ。IPOの増加や非流通株の売却解禁により需給悪化の懸念が強まっており、高PERのハイテク関連の銘柄が売り込まれた。浪潮ソフト(600756.SS)、超華科技(002288.SZ)、雷柏科技(002577.SZ)、聯創電子(002036.SZ)など、多くの銘柄がストップ安に沈んだ。また、本日の資本市場の混乱が証券セクターへの売りを誘発し、国元証券(000728.SZ)が6.75%安、太平洋証券(601099.SS)が6.81%安、華泰証券'A'(601688.SS)が2.27%安、招商証券'A'(600999.SS)が1.47%安。

 こうしたなか、大規模な再編計画を発表して本日取引を再開した上海電力(600021.SS)がストップ高。また、美克国際家居用品(600337.SS)は親会社が株式分割(無償交付)などの実施を取締役会に提案したことを受け、5.35%高と買われた。このほか、本土系銀行株の一角が逆行高。北京銀行(601169.SS)が1.98%高、中国銀行'A'(601988.SS)が1.39%高、中国工商銀行'A'(601398.SS)が0.87%高だった。

 なお、B株市場はA株に連れ安して急落。ディフェンシブな製薬株の国薬一致薬業(200028.SZ)が0.04%高で唯一の値上がり銘柄となったものの、そのほかは軒並み値下がりした。(中国部・畦田)

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