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【12月8日の香港市場】
2016.12.08 17:58
主要指数は小幅に3日続伸した。ハンセン指数は前日比0.26％高の2万2861.84ポイント、H株指数は0.68％高の9896.82ポイント、レッドチップ指数は0.87％高の3772.98ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約18％増加し、概算で735億3800万HKドル。「港股通」を通じた香港株投資は上海経由が17億4900万元の売り越しに転じた。対照的に深セン経由は4億1200万元と、買越額は僅かに増えた。
トランプ次期政権による積極的な財政出動、景気刺激策があらためて織り込まれ、前日の米国株市場はダウ平均が急伸。連日にわたり過去最高値を更新した。外部環境の改善が一段と進むと、これを追い風に本日の香港株市場は主要指数が高くスタートした。もっとも、その後は戻り売りに押され、指数の上げ幅も徐々に縮小。ハンセン指数は2万3000ポイント、H株は9900ポイントという寄り付きで回復した節目を守れなかった。
中国人民銀行（中央銀行）による連日の資金供給を支えに、本土系銀行株がしっかり。交通銀行（03328.HK）が2.03％高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となったほか、中国銀行（03988.HK）が1.12％高、中国建設銀行（00939.HK）が0.85％高、中国工商銀行（01398.HK）が0.41％高。本土系不動産株も堅調に推移し、華潤置地（01109.HK）が1.92％高。新しい経営トップの人事が好感され、中国海外発展（00688.HK）が1.81％高だった。また、来年の石炭市況は概ね堅調に推移するとの見方から、炭鉱大手が上昇した。大手投資銀行の強気見通しを追い風に、ヤン州煤業（01171.HK）が7.91％高。内モンゴル伊泰石炭'H'（03948.HK）が4.36％高、中煤能源（01898.HK）が1.54％高と、ほかの大手も買われた。
個別では風力発電設備大手の新疆金風科技（02208.HK）が4.51％高。風力発電事業で米アップル社と合弁事業を展開することが好感された。TCL顕示科技（00334.HK）は11月のLCDモジュールの販売量が引き続き2ケタ増となったことが織り込まれ、9.72％高。
一方で香港保険大手のAIA（01299.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる1.88％安に沈んだ。本土住民の香港での保険商品購入に関する規制強化が引き続き懸念されている。中遠海運控股（01919.HK）が6.36％安、中遠海運能源運輸（01138.HK）が0.88％安など、海運株の一角も下落。また非鉄金属株が全般的に利益確定に押され、中信大モン（01091.HK）が4.91％安、中信資源控股（01205.HK）が2.77％安、江西銅業（00358.HK）が1.42％安だった。
個別ではIT株の国微技術控股（02239.HK）が6.20％安。経営トップの保有株拡大とマンダトリー・オファーの実施を明らかにしたものの、提示価格が時価を大きく下回ることから、売りに押された。（中国部・畦田）
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