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中国農産品交易、中安信邦資産による「裏口上場」計画を発表
2016.12.05 13:25
中国農産品交易（00149.HK）は5日、中国本土で質事業を展開している中安信邦資産管理有限公司（中安信邦資産）による実質的な裏口上場の計画を発表した。中国農産品交易は中国中信集団有限公司（CITIC）などから契約に基づき中安信邦資産の経営権を実質的に取得する。総買収額は31億1663万2579HKドルに上り、中国農産品交易は対価として新株を割り当てる。中国農産品交易はさらに複数の投資会社を対象に増資を実施し、約1億1900万HKドル（諸費用を除く）を調達する計画。調達資金は中安信邦資産の事業拡大などに充てる。
今回の再編計画は「リバース・テイクオーバー」（時価総額の小さな企業が大きな企業を買収すること。裏口上場の手段の一つでもある）に該当することから、上場規則に基づき中国農産品交易は香港証券取引所に新規上場を申請する方針。再編を通じてCITICは中国農産品交易の新たな筆頭株主となる見込みで、中安信邦資産は実質的に香港証取に上場することになる。CITICには未保有株に対してマンダトリー・オファー（義務的公開買付）を実施する義務が発生するが、その免除も申請する方針。
中安信邦資産は国内15の省・直轄市で質事業を展開しており、2016年9月末時点の純資産は20億8810万元、2015年12月本決算の営業収益は4億9936万1900元、純利益は1億3386万2100元だった。中国農産品交易は外国籍の企業であることから、中国国内の質事業の関連規則を考慮し、経営実体を資本関係ではなく契約で支配するという。
新株の発行価格は1株あたり1.35HKドルで、2016年11月16日の終値1.28HKドルを5.47％上回る水準。一連の再編を通じて24億2301万7351株（再編後の発行済み株数の67.56％）の新株が発行され、CITICの持ち株比率は38.65％となる見込み。なお、CITICは中国中信（00267.HK）を傘下に置いている。
今回の情報開示のため、中国農産品交易の株式は2016年11月17日に売買停止となったが、2016年12月5日に取引を再開した。
【出所】香港証取サイト上の公告(2016/12/05)
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