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【11月10日の香港市場】
2016.11.10 18:22
主要指数はいずれも急反発した。ハンセン指数は前日比1.89％高の2万2839.11ポイント、H株指数は1.78％高の9545.85ポイント、レッドチップ指数は1.24％高の3773.12ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で3割縮小し、概算で718億8400万HKドル。一方で「港股通」（上海経由の香港株投資）の買越額は大きく減少し、8億2600万元に後退した。
米大統領選での予想外のトランプ氏当選を受けた前日の米国株市場は先物中心に最初は急落したものの、その後は急速に切り返して大幅高で大引け。大統領選通過によるリスク材料の出尽くしや、トランプ候補の経済政策に対する期待感が膨らんだ。この米国株の急反発がポジティブサプライズとなり、本日の香港市場は寄り付きから買い戻す動きが活発化。ハンセン指数は高く寄り付くと、大引けまで高値圏で推移した。投資家心理の改善を背景に上海市場で株高が進んだことも支援材料になった。
一方でトランプ氏就任前の最後の米連邦公開市場委員会（FOMC）となる来月に米連邦準備制度理事会（FRB）のイエレン議長が利上げに踏み切るとの観測も強まり、外為市場ではドル高・人民元安が進行。これがやや上値を抑え、ハンセン指数は2万3000ポイントを回復するまでには至らなかった。
前日の急落の反動から、幅広い銘柄が反発。「深港通」（深セン・香港ストック・コネクト）の決済業務の資格を取得した香港地場銀大手の中銀香港（02388.HK）が4.15％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった。また、各国の株式市場の上昇を受け、世界金融大手のHSBC（00005.HK）が3.44％高と反発。指数の上昇に寄与した。前日に特に軟調だった本土系金融株や香港系不動産株なども買い戻された。
さらに、国際金属相場の大幅上昇を追い風に、非鉄金属の関連銘柄が急反発。新疆新キン砿業（03833.HK）が25.27％高、中国大冶有色金属（00661.HK）が22.32％高、ルサール（00486.HK）が15.94％高、グレンコア（00805.HK）が12.34％高、五砿資源（01208.HK）が11.73％高など、軒並み急伸した。
もっとも、金鉱株は金相場の急反落を受けて戻り売りに押され、招金砿業（01818.HK）が7.09％安、霊宝黄金（03330.HK）が3.10％安、紫金砿業（02899.HK）が1.82％安に沈んだ。このほか、米国企業を大口の取引先とする大手商社の利豊（00494.HK）は引き続きさえず、0.82％安と小幅に続落した。（中国部・畦田）
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