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【11月9日の中国本土市場】
2016.11.09 17:14
主要指数はそろって下落。上海市場は上海総合指数が前日比0.62%安の3128.37ポイント、A株指数が0.62%安の3275.47ポイントと、3日ぶりに反落。B株指数は5日ぶりに反落し、0.50%安の344.92ポイントだった。深セン市場はいずれも反落し、A株指数が0.57%安の2164.04ポイント、B株指数は0.72%安の1156.42ポイント。両市場の売買代金は前日に比べ約24%増加し、概算で6536億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は売り越しに転じ、売越額は39億9600万元に達した。
米大統領選挙の開票が始まり、トランプ氏の優勢が伝わると、東京市場や香港市場が急落。上海総合指数は前日終値付近で寄り付いたものの、海外市場の大幅安を受け、前場にかけて下げ幅を広げた。後場寄り直後に節目の3100ポイントを割り込んだところで押し目買いが入り、中盤までに小幅安の水準まで戻した。ただ、トランプ氏の勢いが止まらず、中国本土の投資家の間でも今後の世界情勢への不安が高まり、終盤で再び売りに押された。上海市場の下落銘柄は全体の7割あまりに上った。深セン市場も全体の7割近くの銘柄が下落した。両市場合計の売買代金は4日ぶりに6000億元を上回った。
トランプ氏が優勢と伝わり、香港市場が急落。これを拾う本土マネーが香港市場に向かい、「港股通」(上海経由の香港株投資)は大幅な買い越しとなった。一方で海外マネーはA株を売却する動きを強め、「滬股通」は大幅な売り越しを記録。どちらも本土から香港へ資金が流出するかたちとなった。外国為替市場では米ドルが売られ、オフショア人民元(CNH)は午前にかけて大きく元高にシフトしたが、午後になると元安に戻り出した。
上海A株市場では産金株が買われ、山東ゴールド(600547.SS)、赤峰黄金(600988.SS)、西部黄金(601069.SS)、中金ゴールド(600489.SS)がストップ高だったほか、紫金砿業'A'(601899.SS)が6.52%高。金の小売事業を手がける老鳳祥'A'(600612.SS)も3.86%高だった。トランプ氏の優勢を受け、リスク回避を目的に金が買われるとの思惑が産金株の大幅高につながった。また、ディフェンシブな小売株も買われ、中央商場(600280.SS)がストップ高だったほか、小商品城(600415.SS)が5.01%高、豫園商城(600655.SS)が3.34%高、南京デパート(600682.SS)が3.21%高。このほか建設関連株などが堅調だった。一方、主力の銀行株、石油株、保険株は軒並み下落した。
上海B株市場の下落銘柄は全体の9割に達した。こうしたなか老鳳祥(900905.SS)が2.04%高。金価格の上昇を見込んだ買いが入った。深センB株市場も9割あまりの銘柄が下落した。(中国部・千原)
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