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【10月25日の香港市場】
2016.10.25 18:13
主要指数は3営業日ぶりに小幅に反落した。ハンセン指数は前営業日比0.16％安の2万3565.11ポイント、H株指数は0.15％安の9837.70ポイント、レッドチップ指数は0.25％安の3901.54ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約25％減少し、概算で554億7300万HKドルに後退した。なお、「港股通」（上海経由の香港株投資）は12億8200万元の買い越し。
米国の強い景況感指数を受け、年内利上げの観測が一段と高まった。これにより人民元の先安感が強まると、外為市場でも人民元安が急速に進行。これが嫌気され、本日の香港市場は神経質な地合いとなった。主要指数は概ね小安くもみ合い、そのまま大引け。1－9月の国有企業の利益額が前年同期比で1.6％減にとどまり、投資家心理を重くした。また、10月に入り「港股通」を通じた本土投資家による買いが9月に比べて落ち込んでいることも、高値警戒感につながった。一方で中国共産党中央委員会第6回全体会議（六中全会）の会期中であり、政策期待が地合いを下支え。1－9月期決算を手がかりに、個別に買いも入った。
米アップル社のiPhone7発火事故の余波は本日も続き、スマホ部品大手の瑞声科技（02018.HK）が3.93％安でハンセン指数構成銘柄の下落率2位。また、婦人靴販売大手の百麗国際（01880.HK）は8月中間決算でも2ケタ減益が続き、下落率1位の9.13％安と売り込まれた。これを受け、ほかの消費関連株も連れ安し、中国食品（00506.HK）が2.17％安、中国旺旺（00151.HK）が1.03％安。人民元安による為替損失の拡大が警戒され、中国東方航空（00670.HK）が2.17％安、中国南方航空（01055.HK）が1.33％安と、航空セクターがさえない。不良債権リスクへの根強い警戒感から、中国郵政儲蓄銀行（01658.HK）が3.47％安、中国光大銀行（06818.HK）が1.08％安、中国民生銀行（01988.HK）が0.65％安など、銀行株が概ね軟調だった。
対照的にマカオのカジノ株が堅調。7－9月期の業績回復を織り込む買いが入り、銀河娯楽（00027.HK）が2.77％高、サンズチャイナ（01928.HK）が1.59％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1～2位に入った。業界のリーディング企業である宝山鋼鉄（600019.SS）が大幅増益の1－9月期決算を発表。これを手がかりに、鞍鋼（00347.HK）が4.10％高、馬鞍山鋼鉄（00323.HK）が3.37％高、西王特鋼（01266.HK）が1.36％高と、鉄鋼セクターが上昇。また、香港に本拠を置く化粧品販売大手の莎莎国際（00178.HK）は9月中間期での減益見通しを明らかにしたものの、9.85％高と買い進まれた。同時に発表した国慶節連休中の香港・マカオでの既存店売上高が高い伸びを示し、これが好感されたようだ。（中国部・畦田）
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