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【9月27日の香港市場】
2016.09.27 18:21
主要指数はいずれも3営業日ぶりに反発した。ハンセン指数は前日比1.08％高の2万3571.90ポイント、H株指数は1.21％高の9746.56ポイント、レッドチップ指数は0.58％高の3924.13ポイント。メインボードの売買代金は前日とほぼ変わらず、概算で647億2200万HKドルだった。一方、「港股通」（上海経由の香港株投資）の買越額は35億9300万元に拡大した。
ドイツ銀行の信用不安が意識されて前日の欧米株市場が大幅に下落すると、外部環境も一段と悪化。それでもサウジアラビアの減産観測を支援材料に反発したニューヨークWTI原油先物が支えとなり、本日の香港市場は主要指数が小高く寄り付いた。ザラ場で民主党のクリントン候補が米大統領選挙のテレビ討論で優勢だったと伝わると、投資家心理の改善が進み、主要指数も上げ幅を広げて前引け。後場は高値圏でもみ合った。中国政府発表の統計で8月の工業企業の利益が上振れしたことや、「港股通」を通じた本土マネーの流入も全体の地合いを支えた。一方で今年世界最大のIPO（新規公開）となる中国郵政儲蓄銀行（01658.HK）の上場を明日に控えるほか、週末には国慶節連休が始まるだけに様子見ムードが燻る状況。後場は上値がやや重かった。
中国工商銀行（01398.HK）が2.47％高、中国銀行（03988.HK）が1.98％高、交通銀行（03328.HK）が1.66％高、中国建設銀行（00939.HK）が1.20％高など、本土系銀行株が買い戻されて指数の上昇に寄与した。また、米国を主力市場とする香港系商社の利豊（00494.HK）が4.12％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった。クリントン候補の優勢を受けて米中関係悪化の懸念が後退し、押し目買いが入ったもようだ。欧州金融大手のHSBC（00005.HK）も1.30％高と堅調で、ハンセン指数の上昇に貢献。ドイツ銀の経営不安という悪材料はあったが、人民元業務の拡大などを評価されて反発した。
国慶節連休を前にマカオのカジノ株も買い戻され、サンズチャイナ（01928.HK）が3.09％高、澳門博彩控股（00880.HK）が2.72％高、銀河娯楽（00027.HK）が1.58％高。個別では国務院系の持ち株会社である中国誠通発展集団（00217.HK）が7.14％高。レジャー関連事業のスピンオフ上場構想を明らかにし、思惑買いが膨らんだ。
一方で建機大手の中聯重科（01157.HK）は日系証券大手によるレーティング引き下げを受けて、1.73％安。海運・港湾株も概ねさえず、廈門国際港務（03378.HK）が1.25％安、中国遠洋控股（01919.HK）が0.72％安、中海コンテナ運輸（02866.HK）が0.59％安に沈んだ。（中国部・畦田）
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