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【9月9日の中国本土市場】

2016.09.09 17:25

 主要指数はいずれも小幅安に沈んだ。上海市場は上海総合指数が前日比0.55%安の3078.85ポイント、A株指数が0.55%安の3223.02ポイントと6営業日ぶりに反落。B株指数は5日ぶりに調整し、0.20%安の356.25ポイントだった。深セン市場ではA株指数が0.74%安の2128.68ポイントと反落し、B株指数は0.20%安の1190.25ポイントと小幅に続落した。両市場の売買代金は前日比で約7%増加し、概算で4812億元だった。一方、「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は7000万元だが売り越しに転じた。

 週末の本土市場は神経質な地合いが続いた。前場の上海総合指数は節目の3100ポイントを天井に前日終値を挟んで小幅にもみ合う展開。後場に入ると徐々に下げ幅を広げ、6営業日ぶりにマイナス圏で大引けした。午前に発表された8月の消費者物価指数(CPI)は市場予想を大幅に下回る伸びにとどまり、投資家はデフレリスクを意識。9月に入って大株主による持ち株売却の動きが広がっており、これも投資家心理を重くした。外部環境をみても米国の利上げ観測が燻り続け、人民元の先安感が続く状況。中秋節連休を来週後半に控えて商いも盛り上がらなかった。

 両市場全体では7割の銘柄が下落。足元堅調だった環境関連の銘柄に利益確定売りが目立ち、偉明環保(603568.SS)が2.68%安、菲達環保(600526.SS)が2.49%安、遠達環保(600292.SS)が2.37%安と反落した。一部証券会社の投資情報業務に当局のメスが入ったことで、セクター全体が低迷。太平洋証券(601099.SS)が3.52%安、国金証券(600109.SS)が1.50%安、東呉証券(601555.SS)が1.46%安だった。自動車株も概ね調整した。業界団体から8月の好調な販売統計が発表されたものの、大方織り込み済みで、好材料出尽くしの利益確定売りに押された。金竜汽車【売付のみ】(600686.SS)が7.50%安、継峰汽車(603997.SS)が3.15%安、上海汽車(600104.SS)が1.90%安。

 もっとも、江淮汽車(600418.SS)は引き続きフォルクスワーゲンとの合弁会社設立が好感され、6.87%高と連騰した。また、中秋節連休を来週に控え、黄山旅行開発'A'(600054.SS)が2.81%高、中青旅(600138.SS)が1.41%高と、観光株の一角が堅調。水道セクターが概ね低迷するなか、同事業者の天津創業環保'A'(600874.SS)が本日取引を再開し、ストップ高となった。増資を通じて18億元以上を調達し、積極的な設備投資を行うことが好感された。

 なお、B株市場は6割半が下落。その中で上海B株では黄山旅行開発(909042.SS)がA株に連れ高し、上昇率1位の3.08%高だった。深センB株ではLED用ガラス基板メーカーの東旭光電科技(200413.SZ)が3.39%高で上昇率1位。新素材使用のリチウムイオン電池開発で5社との提携に合意したことが好感された。(中国部・畦田)

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