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【9月1日の香港市場】
2016.09.01 18:19
主要指数はハンセン指数が前日比0.80％高の2万3162.34ポイント、H株指数が0.67％高の9606.08ポイントと、反発した。一方でレッドチップ指数は小幅に続落し、0.25％安の3904.57ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約4％増加し、概算で713億6800万HKドル。また、「港股通」（上海経由の香港株投資）を通じた買いは引き続き活発で、買越額は41億7500万元に達した。
ADP雇用統計の上振れを受けて利上げ観測が一段と高まると、前日の米国株市場は続落。さらに在庫増加が伝えられ、ニューヨークWTI原油先物も続落した。こうした外部環境の悪化を受け、本日の香港の主要指数は小安く寄り付いた。もっとも、ハンセン指数はまもなく上げに転じると、その後は堅調に推移し、小幅ながらも本日の高値圏で引けた。H株指数も早々に上げに転じると、8営業日ぶりに9600ポイントを回復して大引け。一方でレッドチップ指数は弱含み、小幅安で引けた。朝方発表された8月の中国製造業PMIは上振れし、約2年ぶりの高水準。さらに企業の中間決算を好感する動きがみられたほか、米国利上げによる米ドル高・人民元安を織り込み、米ドルとのペッグ制を採用する香港ドル資産に本土投資家が注目。「港股通」を通じた買いが引き続き活発で、全体の相場を下支えした。
マカオの8月のカジノ収入が前年同月比で1.1％増加。実に14年5月以来のプラス成長となったことがサプライズとなり、カジノ株が急騰した。銀河娯楽（00027.HK）が8.11％高、サンズチャイナ（01928.HK）が6.39％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1～2位。地場系最大手の澳門博彩控股（00880.HK）も6.35％高と買われた。足元、調整気味だった食品株に買い戻す動きが広がり、蒙牛乳業（02319.HK）が4.75％高、康師傅（00322.HK）が4.03％高。
また、国務院が新たに遼寧、浙江、華南、湖北、四川、陝西の各省と重慶市で自由貿易区を設立する方針を発表。これが刺激材料となり、各エリアの地場系銘柄が堅調だった。重慶鋼鉄（01053.HK）は大規模な資産再編の計画も材料視され、8.33％高と急伸。重慶農村商業銀行（03618.HK）が4.00％高、重慶機電（02722.HK）が2.32％高、重慶銀行（01963.HK）が1.98％高など、特に重慶市の地場系銘柄が上昇した。また、上振れした中国製造業PMIに加え、石炭価格の先高感から石炭関連株が好調。石炭輸入会社の永暉実業（01733.HK）は黒字転換の中間決算も材料に129.16％高と買いが膨らんだ。
一方で原油相場の下落を受け、三大石油株が軟調。中国石油化工（00386.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる1.24％安、中国海洋石油（00883.HK）が1.15％安、中国石油天然気（00857.HK）が0.77％安に沈んだ。昨日に続いてインフラ建設関連株もさえず、中国鉄建高新装備（01786.HK）が5.23％安、中国鉄建（01186.HK）が3.79％安、中国中鉄（00390.HK）が2.60％安。中央政府が各省政府に対し、都市ガスの高過ぎる輸送価格について是正するように要求。これを嫌気し、中国燃気（00384.HK）が10.01％安と急落した。（中国部・畦田）
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