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【8月29日の香港市場】
2016.08.29 18:11
主要指数はハンセン指数が前営業日比0.38％安の2万2821.34ポイント、H株指数は0.54％安の9497.82ポイントと、小幅に反落した。一方でレッドチップ指数はかろうじて続伸し、0.06％高の3928.61ポイント。メインボードの売買代金は前日に比べてわずかに減少し、概算で540億8500万HKドル。「港股通」（上海経由の香港株投資）は17億7600万元の買い越しだった。
米連邦準備制度理事会（FRB）のイエレン議長による講演は年内の利上げ観測を高める内容だったことを受け、先週末の米国株市場はダウ平均が下落した。米利上げ観測の高まりが嫌気され、週明けの香港市場は利益確定売りに押される展開。ハンセン指数は朝方に下げ、2万2800ポイントを割り込んだ。もっとも、売り一巡後は地合いもやや持ち直し、大引けまでマイナス圏での小動きに終始した。H株指数は9500ポイントが抵抗線となり、同じく小幅安で大引け。一方のレッドチップ指数は取引終了間際に僅差で再び上げに転じた。日本の追加緩和の観測が強まったほか、発表ピークを迎えている中国企業の中間決算が好材料視される場面もみられた。
カジノ業界の先行き見通しの悪化を受け、マカオのカジノ株が反落した。銀河娯楽（00027.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる3.78％安、サンズチャイナ（01928.HK）が同4位の2.44％安。また、先週堅調だった本土系内需株の一角が調整し、乳業大手の蒙牛乳業（02319.HK）が同2位の2.85％安に沈んだ。中国旺旺（00151.HK）が1.68％安、康師傅（00322.HK）が1.24％安など、ほかの食品大手も連れ安。中国当局が預金準備率の引き下げに消極的と伝わり、青島銀行（03866.HK）が3.50％安、中国光大銀行（06818.HK）が2.47％安、天津銀行（01578.HK）が1.37％安など、銀行株が概ね軟調。
また、業績の減速も悪材料視され、大手の中国農業銀行（01288.HK）は中間期の経常収益の減益を受けて0.63％安だった。さらに米国の利上げ観測の高まりを受けて香港系不動産株がさえず、信和置業（00083.HK）が同3位の2.83％安、新鴻基地産（00016.HK）が1.80％安、長江地産（01113.HK）が1.17％安。
一方でイエレン議長の講演を通じ、米国経済の強気見通しが広がった。これを受け、大手商社の利豊（00494.HK）が3.15％高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。港湾大手の招商局港口（00144.HK）が同3位の1.80％高と堅調だった。また、堅調な中間決算を織り込み、個別で買いが入った。漢方薬メーカーの北京同仁堂科技（01666.HK）は二桁の増収増益となり、3.93％高。自動車大手のBYD（01211.HK）は業績が大幅に拡大し、2.45％高で引けた。（中国部・畦田）
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