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【8月10日の香港市場】
2016.08.10 18:19
主要指数はそろって小幅高。ハンセン指数は小反発し、前日比0.11％高の2万2492.43ポイント。H株指数は0.15％高の9315.50ポイント、レッドチップ指数は0.07％高の3848.18ポイントと、いずれも小幅に5日続伸。メインボードの売買代金は前日に比べ約15％増加し、概算で612億4800万HKドル。「港股通」（上海経由の香港株投資）は9億8300万元の買い越しだった。
ニューヨーク市場はダウ平均が小反発。これを受けて香港の主要指数は寄り付きから小高く推移していたが、後場の中盤に入る前に下げに転じた。ダウ平均先物が軟調だったことから、利益確定売りが広がったもよう。ただ、ダウ平均先物が持ち直すと、香港市場の地合いも改善。クロージング・オークション・セッション（CAS）を経て、主要指数は小幅高で引けた。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオのカジノ株が続伸。サンズチャイナ（01928.HK）が5.18％高、銀河娯楽（00027.HK）が3.40％高となり、上昇率1～2位に並んだ。新カジノリゾートのオープンが相次ぐことを契機に、マカオのカジノセクターが再評価されるとアナリストが予想。カジノ産業の就業者も増加が続いているうえ、タイパ島の新しいフェリーターミナルが来年上期に使用可能となることなども材料視された。
内需株の上昇も目立ち、康師傅（00322.HK）が2.62％高、蒙牛乳業（02319.HK）が1.95％高、恒安国際（01044.HK）が1.66％高となり、上昇率3～5位に並んだ。本土系銀行株も堅調で、中国工商銀行（01398.HK）が1.31％高、中国建設銀行（00939.HK）が1.27％高。中国銀行業監督管理委員会が銀行の6月末の経営指標を発表し、全体の不良債権比率が3月末と同水準にとどまったことから、安心感が出たもようだ。HSBC（00005.HK）は自社株買いを追い風に0.73％高。昨日の下落率1位だった利豊（00494.HK）は反発し、本日は0.52％高だった。
一方、16年6月中間決算が37.46％減益だった香港鉄路（00066.HK）が朝方から売られ、下落率1位の3.67％安だった。収益の鈍化とコスト高により厳しい経営環境に直面すると予想するアナリストが投資判断を引き下げ、これが嫌気された。また、3.35％減益だった九龍倉集団（00004.HK）が下落率2位の1.87％安。アナリストからは中間配当が予想に届かなかったという意見も出ている。このほか、27.11％減益だった香港交易所（00388.HK）も売られ、0.97％安だった。
そのほかの銘柄では、統一企業中国（00220.HK）が5.96％安。16年6月中間決算は12.90％増益だったが、予想に届かなかったとしてアナリストが目標株価を引き下げ、これが嫌気された。（中国部・千原）
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