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【7月21日の香港市場】

2016.07.21 18:16

 主要指数はいずれも続伸した。ハンセン指数は前日比0.53%高の2万2000.49ポイント、H株指数は0.37%高の9057.08ポイント、レッドチップ指数は1.24%高の3795.35ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約1割増加し、概算で652億8400万HKドルだった。「港股通」(上海経由の香港株投資)の買越額も4億1900万元に拡大した。

 米主要企業の好決算を背景に前日の米国株市場ではダウ平均が9日続伸。さらに米国の原油在庫減少を手がかりにニューヨークWTI原油先物も反発した。外部環境の改善を追い風に、本日の香港市場は堅調な地合いが続いた。日米欧の中央銀行による金融政策決定会合を控えて金融緩和への期待感が広がり、相場を支えた。ハンセン指数は上値の重さがみられたが、終値で約7カ月ぶりに2万2000ポイントの大台を回復。レッドチップ指数は通信株がけん引役となり上げ幅を広げ、一時は3800ポイントを抜く場面もあった。

 本土系通信セクターに関して欧州系証券会社がポジティブレポートを発表。これを手がかりに中国移動(00941.HK)が3.81%高、中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が3.43%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1~2位を占め、レッドチップ指数の上昇もけん引した。同業の中国電信(00728.HK)も6.17%高と好調。また、親会社の経営統合の観測が浮上し、中国広核電力(01816.HK)が8.63%高。一方で統合相手とみられる国有企業が傘下に置く神華能源(01088.HK)は前日比変わらずで引けた。上海市政府が会議を開き、7-9月期に国有企業改革を加速する方針を決定。これが材料視され、同市政府傘下の上海医薬(02607.HK)が3.12%高、上海実業(00363.HK)が2.22%高、上海電気(02727.HK)が1.53%高。

 本土系不動産株も堅調に推移し、金地商置(00535.HK)は中間期の好業績見通しを追い風に11.57%高と買い進まれた。恒大地産集団(03333.HK)は事業多角化を背景に銘柄名を変更すると発表し、4.12%高。万科企業(02202.HK)は米ブラックストーンなどからの商業不動産会社の買収で最終合意を交わしたと発表し、1.17%高と堅調だった。

 一方で内需関連株の一角が軟調。恒安国際(01044.HK)は2.88%安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率1位に沈んだ。全国的な天候不順による農作物価格の上昇を警戒し、食品大手の中国旺旺(00151.HK)が1.93%安、乳業大手の蒙牛乳業(02319.HK)が1.19%安。旅行大手の香港中旅(00308.HK)は中間期の大幅減益見通しが嫌気され、6.91%安と売り込まれた。金相場の調整観測を背景に金鉱株が引き続きさえず、招金砿業(01818.HK)が2.61%安、紫金砿業(02899.HK)が0.34%安だった。(中国部・畦田)

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