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【7月20日の香港市場】

2016.07.20 17:54

 主要指数はいずれも反発した。ハンセン指数は前日比0.96%高の2万1882.48ポイント、H株指数は0.38%高の9023.11ポイント、レッドチップ指数は0.91%高の3748.71ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約7%増加し、概算で585億2800万HKドルだった。「港股通」(上海経由の香港株投資)は1億1100万元の買い越し。

 前日の米国株市場は上昇したものの、主要企業の決算動向を見極めたいとの思惑から、上げ幅は限定的。さらに国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長見通しを引き下げたにもかかわらず、米国の年内利上げの観測がやや強まったこともあり、本日の香港市場は寄り付きから売りが先行。ハンセン指数は安くスタートした。もっとも、その後は欧州の追加緩和への期待感、中国企業の中間決算の動向、さらにIMFによる中国経済の成長見通しの小幅引き上げなどが織り込まれ、買いが優勢だった。ハンセン指数は寄り付き直後に上げに転じると、徐々に上げ幅を拡大。前場の半ばで2万2000ポイントを視野に入れ始めると、その後は高値圏で概ねもみ合い、そのまま引けた。

 AR(拡張現実)技術を採用したゲームを早ければ年末にも投入すると伝わり、聯想集団(00992.HK)がハンセン指数構成銘柄の上昇率4位となる3.16%高。VR(仮想現実)やAR関連株が動意付き、映像コンテンツ会社の数字王国集団(00547.HK)が13.13%高、メディア会社の豊徳麗控股(00571.HK)が11.68%高。下期の香港不動産価格の上昇を織り込み、地場系デベロッパーが概ね堅調だった。九龍倉集団(00004.HK)が3.66%高、恒基地産(00012.HK)が3.23%高、信和置業(00083.HK)が2.04%高。英国情勢がある程度落ち着きを取り戻すなか、同国金融大手のHSBC(00005.HK)が1.51%高としっかりで、ハンセン指数の上昇を支えた。

 このほか、好調な販売状況や好業績期待などを背景に自動車セクターが好調。6月の販売台数が大幅に拡大した北京汽車(01958.HK)が9.22%高と急伸したほか、長城汽車(02333.HK)が4.68%高、和諧新能源汽車(03836.HK)が4.28%高、ブリリアンスチャイナ(01114.HK)が2.03%高、東風汽車集団(00489.HK)が1.25%高。また、電力株が堅調だった。中国電力国際発展(02380.HK)は上期の電力販売量が15%増加したことがポジティブサプライズとなり、5.20%高で大引け。同業他社も連れ高し、華潤電力控股(00836.HK)は4.89%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった。

 一方で石炭株の下げが目立った。当局が炭鉱会社の債務整理に向けた政策を打ち出すと伝わり、あらためて業界全体の信用リスクが意識された。中煤能源(01898.HK)が6.69%安、ヤン州煤業(01171.HK)が3.94%安、神華能源(01088.HK)が2.38%安。金相場の下落を受け、紫金砿業(02899.HK)が2.38%安、中国黄金国際(02099.HK)が1.84%安と、金鉱株もさえない。(中国部・畦田)

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