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【7月11日の香港市場】
2016.07.11 18:19
主要指数はそろって反発。ハンセン指数は前営業日比1.53%高の2万880.50ポイント、H株指数は1.97%高の8703.00ポイント、レッドチップ指数は1.20%高の3622.58ポイント。メインボードの売買代金は先週末に比べ約28%増加し、概算で602億8500万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は9億9100万元の買い越しだった。
先週末のニューヨーク市場は、6月の米雇用統計を好感し、ダウ平均が大幅反発。非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことで、米国景気の持ち直しが意識された。英国のEU(欧州連合)離脱問題を背景に、米国の追加利上げへの警戒感が薄らいでいることも、追い風となった。良好な外部環境を背景に、香港の主要指数は高く寄り付き、その後も堅調な値動きに終始。メインボードの売買代金は3日ぶりに600億HKドルを上回った。
ハンセン指数の構成銘柄は幅広く買われた。本土系銀行株の上昇が目立ち、交通銀行(03328.HK)が2.88%高、中国工商銀行(01398.HK)が2.41%高、中国建設銀行(00939.HK)が2.36%高。週末に発表された中国本土の6月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で1.9%高となり、5カ月ぶりの低水準。CPIが再び2%を切ったことで、金融緩和への期待感が一段と高まったもようだ。
米国の追加金融緩和への懸念が後退し、香港ドルの金利上昇への警戒感も薄らいだことで、香港系不動産株も堅調。新鴻基地産(00016.HK)は先週末の住宅販売が好調だったこともあり、2.45%高だった。また、香港鉄路(00066.HK)が2.27%高。低金利の環境下で好調な収益力と配当を出していることをアナリストが指摘し、目標株価を引き上げたことを好感した。一方、中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が1.25%安。株主であるスペインの通信会社が保有株を売却したと伝わり、これが嫌気された。
そのほかの銘柄では、富貴生命国際(01438.HK)が14.28%高。同社の非公開化(上場廃止)を筆頭株主が提案し、株式償却の提示価格に近付くかたちで急騰した。また、中国交通建設(01800.HK)が4.36%高。「シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード」(一帯一路)構想が進むなか、同社の海外事業での優位性を評価したアナリストが投資判断を引き上げ、これが材料視された。(中国部・千原)
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