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【7月11日の中国本土市場】
2016.07.11 17:40
主要指数は上海A株が小幅に反発したものの、それ以外は小安く引けた。上海市場は上海総合指数が前営業日比0.22％高の2994.91ポイント、A株指数が0.22％高の3135.02ポイントと3営業日ぶりに上昇したが、B株指数は0.01％安の349.92ポイントと3日続落した。深セン市場はA株指数が同じく3日続落し、0.56％安の2093.47ポイント。B株指数は3日ぶりに反落し、0.22％安の1114.41ポイントだった。両市場の売買代金は先週末に比べ約2割増加し、概算で6999億元。「滬股通」（香港経由の上海A株投資）は買い越しに転じ、買越額は15億9300万元に達した。
先週末に発表された米雇用統計は市場予想を上回る強い内容となり、これを好感してダウ平均が大幅に上昇。原油相場も反発した。外部環境の改善に加えて中国の利下げ観測も追い風となり、上海総合指数は前場の半ばから上げ幅を拡大。3000ポイントの大台を突破し、後場の初めで本日の高値を付けた。一方で先週の上昇による利益確定の圧力が徐々に強まると、その後は上げ幅を縮小。大台を再び割り込み、結局小幅高で引けた。PPI（生産者物価指数）が引き続き低下したことや、週末の台風による被害、欣泰電気（300372.SZ）のIPO（新規公開）をめぐる不祥事や当局による強制的上場廃止の処分決定などが嫌気された。
金相場の上昇が好感され、金鉱株が動意付いた。紫金砿業'A'（601899.SS）と赤峰黄金（600988.SS）がストップ高、中金ゴールド（600489.SS）が5.59％高、山東ゴールド（600547.SS）が4.66％高、西部黄金（601069.SS）が4.28％高。雲南馳宏（600497.SS）がストップ高、北方稀土（600111.SS）が5.80％高、江西銅業'A'（600362.SS）が5.24％高など、非鉄金属株も追随した。石炭株も物色され、陝西煤業【売付のみ】（601225.SS）が8.55％高、ヤン州煤業'A'（600188.SS）が5.99％高。白酒市場の底入れ・回復の機運が高まり、白酒大手の今世縁酒業（603369.SS）が4.75％高、老白干酒業（600559.SS）が2.66％高、茅台酒（600519.SS）が1.68％高。南シナ海の領有権問題をめぐる常設仲裁裁判所の仲裁判断の発表を明日に控え、中船防務'A'（600685.SS）が5.68％高など、軍事関連株が上昇した。
一方、両市場全体でみると値下がり銘柄の方が多く、特に深セン市場は6割が下落した。全般的にハイテク株がさえず、上海宝信ソフト'A'（600845.SS）が3.02％安、共進電子（603118.SS）が2.79％安、江蘇長電科技（600584.SS）が2.56％安、信雅達システム（600571.SS）が2.42％安。直近の業績低迷が嫌気され、証券株も安い。その中で欣泰電気のIPO主幹事を務めた興業証券（601377.SS）は当局から厳しい行政処分を受けたこともあり、1.69％安に沈んだ。
B株市場も幅広い銘柄が値下がり。一方で上海B株では石炭大手の内モンゴル伊泰石炭'B'（900948.SS）が1.93％高、深センB株では好業績見通しを追い風に製紙大手の山東晨鳴紙業'B'（200488.SZ）が4.03％高と買われ、指数の下げ幅を縮めた。（中国部・畦田）
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