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【6月7日の香港市場】

2016.06.07 18:22

 主要指数はいずれも大幅に続伸。ハンセン指数は4日続伸し、前営業日比1.41%高の2万1328.24ポイント。H株指数は8日続伸し、1.56%高の9004.30ポイント。レッドチップ指数は3日続伸し、2.15%高の3723.72ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約3割増加し、概算で671億800万HKドル。なお、「港股通」(上海経由の香港株投資)は「端午節連休」の関係で本日は休みだった。

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が前日の講演で早急な利上げに否定的な見解を示したことから、6月や7月の利上げ観測が一段と後退。これにより米ドル安が進み、ニューヨークWTI原油先物は約10カ月ぶりの高値に反発。株式市場でもS&P500が7カ月ぶりの高値を回復した。こうした良好な外部環境が支援材料になり、本日の香港市場は買いが先行。ハンセン指数は高く寄り付くと、その後も堅調に推移。後場の半ばから上げ幅をさらに広げ、本日の高値圏で大引けした。H株指数も約6週ぶりに9000ポイントの大台を回復した。香港財政当局のトップが「深港通」(深セン・香港ストック・コネクト)について、中国政府の最終承認を獲得しだいすぐにでも開始できると発言。さらに香港経済が4-6月期に回復基調に入るとの見通しを示した。これらの発言が香港市場の地合いを一段と改善させた。

 通信大手の中国移動(00941.HK)が3.34%高、中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が2.96%高と堅調で、ハンセン指数の上昇に寄与した。原油相場の上昇を手がかりに、中国石油天然気(00857.HK)が2.56%高、中国海洋石油(00883.HK)が2.29%高、中国石油化工(00386.HK)が1.28%高と、三大石油株が上昇。「深港通」の期待感を背景に、香港交易所(00388.HK)が1.14%高と堅調だった。5月の経営業績が振るわなかった大手証券も「深港通」を手がかりに上昇。海通証券(06837.HK)が1.54%高、中信証券(06030.HK)が1.49%高、広発証券(01776.HK)が0.76%高だった。

 消費関連株も買い進まれ、乳業大手の蒙牛乳業(02319.HK)が4.13%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。台湾系食品大手の康師傅(00322.HK)は連日の株安の反動もあり、本日は2.33%高と堅調だった。自動車株も堅調で、民営大手の長城汽車(02333.HK)は5月の販売統計が好感されて5.43%高と買い進まれた。国家能源局が『電力計画管理弁法』を公布し、非化石エネルギーの優先的利用と分散型エネルギーの発展に向けた政策支援体制を整えた。これを受け、哈爾濱電気(01133.HK)が3.41%高、国電科技環保(01296.HK)が3.33%高、保利協キン能源(03800.HK)が0.91%高など、関連銘柄が堅調だった。

 一方でマカオのカジノ株が昨日に続いて低迷し、銀河娯楽(00027.HK)が2.54%安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位。鉄鋼大手の重慶鋼鉄(01053.HK)は前日に再編期待から急騰した反動から、本日は1.09%安に沈んだ。靴の製造販売を手がける莱爾斯丹(00738.HK)は3-5月の既存店売上高の低迷を受けて1.81%安とさえない。(中国部・畦田)

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