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伯明翰環球、大規模再編を計画

2016.06.07 11:47

 伯明翰環球(02309.HK)は6日、同社株の売買再開プランの一環として、実質支配者の交代を含む大規模な資本再編の計画を明らかにした。これによると、同社株20株を1株(額面0.20HKドル)とする株式併合を実施後、額面を0.01HKドルに切り下げることで減資を行う。さらに約12億7271万HKドルの株式払込剰余金を全額取り崩し、約16億883万4000HKドルに上る累積損失を削減するという。

 さらに株式併合・減資後の株式2株につき新株1株を割り当てる株主割当増資(オープン・オファー)を実施する方針。日本人を含む海外株主は規制があるため増資に応じることはできない。同時に実業家の孫粗洪(ポール・スン)氏を対象に、31億2500万株の新株と元金1億5000万HKドルの転換社債(CB)も割り当てる。売買単位も現在の2000株から2万株に切り替わる。

 割当価格や行使価格はいずれも0.08HKドルで、2014年12月4日の終値1.34HKドル(株式併合による調整済み)を94.03%下回る水準。CB発行分は既存借入と相殺されることから、一連のファイナンスを通じて約2億6436万2000HKドル(諸費用を除く)を調達する計画。調達資金は経営している英プレミアリーグのバーミンガム・シティ・フットボール・クラブ(BCFC)の運転資金などに充てるという。

 また、ファイナンスが完了した場合、孫は伯明翰環球の新筆頭株主となる見通し。浮動株比率を回復するため、完了後に孫氏は一部保有株を売り出すとしており、孫氏の持ち株比率は最終的に50.64~53.36%となる見通し。上場規則に基づき孫氏にはマンダトリー・オファー(義務的公開買付)の実施義務が発生するが、孫氏はその免除を申請するとしている。当面は伯明翰環球の既存事業を継続し、同社株が売買再開した後も24カ月間はBCFCの売却を行わないとの方針を示している。実業家の孫氏は実質筆頭株主として環能国際(01102.HK)の主席を務めるほか、勇利航業(01145.HK)の株式22.89%を保有している。

 このほか、伯明翰環球と孫氏はBCFC、現筆頭株主の楊家誠(カーソン・ヨン)元主席などと債権債務、訴訟をめぐる複数の和解手続きに合意した。一連の再編プランの予定スケジュールはあらためて開示するという。

 同社株は2014年12月4日11時21分(日本時間)から売買停止となっている。

(同件につきましては、2015年10月1日付「潜在投資家が出資の可能性も」、2015年2月19日付「売買再開の条件を香港証取が明示」、2015年1月23日付「横領事件に進展」、2015年1月20日付「重大な横領事件が明るみに」をご参照ください)
 
【出所】香港証取サイト上の公告(2016/06/06)

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