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【6月1日の香港市場】

2016.06.01 18:08

 主要指数はまちまち。ハンセン指数は7日ぶりに小反落し、前日比0.25%安の2万760.98ポイント。H株指数はかろうじて4日続伸し、0.03%高の8708.29ポイント。レッドチップ指数は6日続伸し、0.25%高の3618.63ポイント。メインボードの売買代金は前日に比べ約37%減少し、概算で650億100万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は15億4100万元の買い越しだった。

 前日のニューヨーク市場は、ダウ平均が反落。米国の景気回復を示す経済指標が発表され、利上げへの警戒感が強まった。外部環境の悪化を受け、香港の主要指数は低く寄り付いた。本日発表された中国の5月の製造業PMIは、CFLPが前月と同じ50.1となり、市場予想をわずかに上回った。一方の財新は市場予想通りだったが、前月に比べややダウンした。好悪入り混じる内容だが、CFLPの数値が改善したことで、中央政府によるインフラ投資が進んでいるという見方が台頭。本土系銘柄などに買いが入り、H株指数とレッドチップ指数は概ね堅調に推移した。ハンセン指数は上昇銘柄の方が多かったものの、香港・マカオ系や外国系の大型株が重荷となり、後場は概ねマイナス圏で推移した。

 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオのカジノ株がそろって下げ、サンズチャイナ(01928.HK)が下落率1位の3.47%安、銀河娯楽(00027.HK)が同5位の2.29%安。マカオ全体のカジノ収益が、5月は前年同月比で9.6%の減少となったことが嫌気された。このところ最高値の更新が続いていたテンセント(00700.HK)だが、本日は利益確定売りに押され、1.67%安。HSBC(00005.HK)は1.66%安。英国の欧州連合(EU)離脱の賛否を問う国民投票が近づくなか、世論調査で離脱に賛成の意見が過半数に上ったことで、先行き不透明感が強まった。

 昨日は堅調だった招商局国際(00144.HK)が反落し、本日は下落率2位の3.15%安。中国本土の港湾事業が停滞し、収益の成長が鈍化するとの見方を背景に、アナリストが投資判断と目標株価を引き下げたことが嫌気された。また、昨日は堅調だった内需株が反落。昨日の上昇率1位だった康師傅(00322.HK)だが、本日は下落率3位の2.83%安。このほか恒安国際(01044.HK)が2.35%安、蒙牛乳業(02319.HK)が0.77%安だった。

 一方、本土系の通信株の上昇が目立った。昨日の下落率2位だった中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が、本日は2.86%高だったほか、中国移動(00941.HK)が2.03%高となり、上昇率1~2位に並んだ。原油相場は下落したものの、CFLP製造業PMIを好感し、本土系石油株も堅調。中国海洋石油(00883.HK)が1.93%高、中国石油化工(00386.HK)が1.88%高となり、上昇率3~4位に並んだほか、中国石油天然気(000857.SZ)が0.56%高だった。

 そのほかでは風力発電や太陽光発電の関連銘柄が大幅高となり、興業太陽能(00750.HK)が11.36%高、順風国際清潔能源(01165.HK)が10.08%高、大唐新能源(01798.HK)が9.75%高、龍源電力(00916.HK)が8.42%高、華能新能源(00958.HK)が7.62%高、華電福新能源(00816.HK)が5.26%高。中国政府が一部地域の再生可能エネルギー最低買取基準について具体的な通知を発表したことが材料視された。(中国部・千原)

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