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【3月10日の香港市場】
2016.03.10 18:13
主要指数は小幅に続落。ハンセン指数は4日続落し、前日比0.05％安の1万9984.42ポイント。H株指数は0.25％安の8420.14ポイント、レッドチップ指数は0.35％安の3614.74ポイントと、いずれも3日続落した。メインボードの売買代金は前日に比べ約5％減少。概算で542億4600万HKドルにとどまり、今年一番の薄商いとなった。「港股通」（上海経由の香港株投資）は6億1000万元の買い越しだった。
産油国の増産凍結に向けた消息筋情報などを手がかりに、前日のニューヨークWTI原油先物は大幅に上昇。さらに欧州中央銀行（ECB）理事会への期待感も加わり、前日のダウ平均は再び上昇した。この追い風を受け、本日の香港市場は寄り付きから買い戻す動きが続き、前場の主要指数は堅調に推移した。ハンセン指数は2万ポイントの大台を維持。一方でECB理事会が間近に迫り、市場では様子見ムードが強く、全般的に商いも低調。徐々に買いが先細ると、主要指数は後場半ばから失速し、最終的に小幅ながらも下げに転じて引けた。ハンセン指数は2万ポイントを維持できず大引け。後場終盤での上海A株の急落が香港株の地合いを悪くした。
香港系不動産株が概ね下落。九龍倉集団（00004.HK）は前日午後に明らかにした15年12月本決算が大幅減益に終わり、5.97％安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位に沈んだ。香港航空大手の国泰航空（00293.HK）は大幅増益となったが、営業収益の減少が嫌気されて同2位の3.98％安。本土系では大都市での不動産引き締め強化の動きが警戒され、大手デベロッパーが概ねさえない。深セン控股（00604.HK）が3.05％安、北京首創置業（02868.HK）が1.96％安、華潤置地（01109.HK）が1.71％安、中国海外発展（00688.HK）が0.98％安。個別では食肉大手の雨潤食品（01068.HK）が3.05％安。主力子会社が発行した短期債券に債務不履行の可能性が浮上し、リスク回避の売りに押された。
一方で世界的な商品相場の回復を受け、資源・エネルギー株が総じて堅調。天然ガス流通大手の崑崙能源（00135.HK）が1.94％高、石炭最大手の神華能源（01088.HK）が0.97％高、石油大手の中国海洋石油（00883.HK）が0.88％高。商品相場の回復による貿易の活性化を織り込み、外需関連株もしっかり。堅調な米国経済が好感され、商社大手の利豊（00494.HK）が4.94％高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった。このほか、建設・建機セクターが堅調。地下鉄建設の設計大手である北京城建設計発展（01599.HK）は10.16%高と買い進まれた。（中国部・畦田）
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