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【3月9日の香港市場】
2016.03.09 18:00
主要指数はそろって値下がり。ハンセン指数は小幅に3日続落し、前日比0.07％安の1万9996.26ポイント。H株指数は0.74％安の8441.48ポイント、レッドチップ指数は0.88％安の3627.57ポイントと、いずれも続落した。メインボードの売買代金は前日に比べ約9％減少し、概算で568億8800万HKドル。「港股通」（上海経由の香港株投資）は9億8100万元の買い越しだった。
前日のニューヨーク市場は、中国の貿易統計を嫌気した世界的な景気後退や原油相場の反落を受け、ダウ平均が6営業日ぶりに反落。外部環境の悪化を背景に、香港の主要指数は低く寄り付き、ハンセン指数は始値で2万ポイントを割った。中国本土系の銘柄を中心に売られ、H株指数とレッドチップ指数は軟調に推移。ハンセン指数は香港系銘柄の一角が堅調だったこともあり、下げ幅を大きく縮めたが、僅差で上げに転じることができず、終値は4営業日ぶりに2万ポイントを割り込んだ。手控えムードが強く、メインボードの売買代金は約2週ぶりに600億HKドルを下回った。
ハンセン指数の構成銘柄では、国泰航空（00293.HK）が上昇率1位の4.93％高。前場終了後に発表した15年12月本決算は小幅な減収だったものの、燃料価格の下落を背景に約90％の増益となったことを好感した。時価総額の大きなHSBC（00005.HK）が上昇率3位の1.62％高となり、ハンセン指数の下げ幅縮小に寄与。昨日は軟調だったマカオのカジノ株が反発し、銀河娯楽（00027.HK）が0.96％高、サンズチャイナ（01928.HK）が0.54％高だった。九龍倉集団（00004.HK）は前引け後に発表した15年12月本決算が約55％減益だったが、中核利益が小幅増だったことから、後場開始直後に一時は上昇率が4％近くに達した。だが、すぐに元の水準に戻り、0.46％高で引けた。
昨日は大きく下げた本土系不動産株だが、本日は明暗が分かれた。中国海外発展（00688.HK）は寄り付き後に下落率が6％を超えたが、その後は下げ幅を縮小。後場の中盤で上げに転じ、上昇率2位の2.01％高で引けた。華潤置業（01109.HK）も終盤で下げ幅を縮めたが、0.70％安で取引を終了した。大都市での住宅価格の急騰を受け、当局の出方に関心が集まっており、投資家の思惑が交錯しているもようだ。
一方、中国中信（00267.HK）が反落し、下落率2位の2.53％安。豪州の鉄鉱石事業をめぐり、多額の減損損失を計上することが嫌気された。原油相場の下落を受け、本土系エネルギー株の下げも目立った。中国海洋石油（00883.HK）が2.48％安、崑崙能源（00135.HK）が2.21％安、中国石油天然気（00857.HK）が2.05％安、神華能源（01088.HK）が1.90％安となり、下落率3～6位に並んだ。（中国部・千原）
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