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【3月8日の香港市場】
2016.03.08 18:25
主要指数はいずれも下落。ハンセン指数は続落し、前日比0.73%安の2万11.58ポイント。H株指数は6日ぶりに反落し、1.40%安の8505.22ポイント。レッドチップ指数は3日ぶりの反落となり、1.10%安の3660.00ポイントだった。メインボードの売買代金は前日に比べ約16%減少し、概算で626億4000万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は8億3800万元の買い越しだった。
前日のニューヨーク市場は、原油相場の上昇を好感し、ダウ平均が小幅に5日続伸。一方、東京市場は朝方から軟調に推移。こうした外部環境を背景に、香港の主要指数は前日終値付近で寄り付いたが、序盤から下げ幅を広げる展開となった。上海総合指数が大幅安となり、下落率が一時は3%を超えたことが逆風となった。香港市場では中国本土系の銘柄を中心に売りが拡大。上海市場は政府筋の介入が入ったもようで、上海総合指数は最終的には小幅高となったが、香港市場の中国本土系の銘柄には買い支えが入ることもなく、主要指数はいずれも切り返すことなく取引を終了した。売買代金は5営業日ぶりに700億HKドルを下回った。本日発表の中国の貿易統計だが、2月は輸出入額がいずれも市場予想を下回り、なかでも輸出額が約7年ぶりの落ち込みとなったことが大きく報じられ、投資家心理が悪化したもようだ。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオのカジノ株が大幅に続落し、サンズチャイナ(01928.HK)が下落率1位の3.67%安、銀河娯楽(00027.HK)が同3位の2.62%安。マカオの3月第1週のカジノ収益が振るわなかったとアナリストが指摘し、これが売り材料となった。また、昨日は堅調だった本土系不動産株が反落し、華潤置業(01109.HK)が同2位の3.47%安だったほか、中国海外発展(00688.HK)が2.16%安。大都市で住宅価格が急騰するなか、住宅購入の頭金を貸し付けるビジネスが流行しており、当局が規制強化に乗り出すと報道され、これが嫌気された。
幅広い銘柄が売られるなか、原油相場の上昇を手がかりに、中国海洋石油(00883.HK)が0.21%高。資源価格の回復を材料に、豪州で鉄鋼事業を展開する中国中信(00267.HK)が0.16%高。このほかディフェンシブ銘柄の一角が堅調だった。
そのほかの銘柄では、ブリリアンスチャイナ(01114.HK)が3.43%安。BMW車を生産する合弁会社の販売台数が、2月は前年同月比で約31%減少したことを嫌気した。(中国部・千原)
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