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【3月7日の香港市場】

2016.03.07 18:09

 主要指数はまちまち。ハンセン指数は小反落し、前営業日比0.08%安の2万159.72ポイント。H株指数は5日続伸し、0.80%高の8626.31ポイント。レッドチップ指数も続伸し、0.62%高の3700.78ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約6%減少し、概算で749億1500万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は4億2500万元の買い越しだった。

 先週末のニューヨーク市場は、ダウ平均が4日続伸。米雇用統計が市場予想を上回る改善を示したほか、原油相場も回復基調にあることが追い風となった。海外市場が安定していることに加え、5日に開幕した第12期全国人民代表大会(全人代)第4回会議では、初日に李克強首相が政府活動報告を行い、2016年の経済成長目標を大方の予想通りの6.5~7.0%にすると発表。第13次5カ年計画(2016~2020年)の経済成長率にも言及し、毎年6.5%以上の成長を維持すると語った。

 こうした国内外の情勢を背景に、香港の主要指数は高く寄り付いた。中国の第13次5カ年計画や各種政策への期待を背景に、中国本土系の銘柄が買われ、H株指数とレッドチップ指数は概ね堅調に推移。その一方で香港系の銘柄などが軟調で、ハンセン指数は前場の中盤で下げに転じると、その後は先週末の終値を挟んで一進一退となり、小幅安で引けた。

 ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の神華能源(01088.HK)が上昇率1位の3.54%高。石炭の過剰生産能力を削減する方針を李首相があらためて強調し、この政策が大手企業に有利との見方が、買いを集めたもようだ。原油相場の上昇を好感し、エネルギー株も買われ、中国石油化工(00386.HK)が2.07%高、中国海洋石油(00883.HK)が1.53%高、崑崙能源(00135.HK)が1.46%高だった。本土系の不動産株も上昇が目立ち、華潤置業(01109.HK)が2.47%高、中国海外発展(00688.HK)が1.80%高。中国本土の大都市で住宅価格が高騰していることが手がかりとなったほか、営業税を税控除可能な増値税(付加価値税)に切り替える政策が、今年5月1日から不動産業や金融業にも拡大することが材料視された。

 時価総額の大きな本土系の銀行株も、税制改革を好感。中国建設銀行(00939.HK)が1.67%高、中国銀行(03988.HK)が1.61%高、中国工商銀行(01398.HK)が0.97%高だった。このほか食品株の上昇が目立ち、蒙牛乳業(02319.HK)が2.73%高、中国旺旺(00151.HK)が2.69%高となり、上昇率2~3位に並んだ。

 一方、ディフェンシな香港系公益株が軟調で、電能実業(00006.HK)が下落率1位の1.36%安。政府活動報告などで香港・マカオ関連の政策が印象薄かったことから、銀河娯楽(00027.HK)が同2位の1.29%安、サンズチャイナ(01928.HK)が0.69%安。時価総額の大きなHSBC(00005.HK)が1.19%安となり、ハンセン指数の重荷となった。(中国部・千原)

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