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【1月27日の中国本土市場】

2016.01.27 18:03

 主要指数は小幅に続落。上海市場は上海総合指数が前日比0.51%安の2735.55ポイント、A株指数が0.51%安の2862.75ポイント、B株指数が0.06%安の341.14ポイント。深セン市場はA株指数が0.83%安の1777.37ポイント、B株指数が0.02%安の1131.56ポイント。両市場の売買代金は前日比で約2%減少。概算で5155億元にとどまった。一方で「滬股通」(香港経由の上海A株投資)では買いが膨らみ、買越額は44億8000万元にまで拡大した。

 本土市場は昨日に続き不安定な地合いに終始。上海総合指数の日中値幅は5%近くに達した。6%以上急落した前日の反動から、小高くスタート。だが、まもなく下げに転じると、前場で2700ポイントを割り込む展開。そして後場寄りで再び下げ幅を広げ、2650ポイントを割り込む場面もみられた。本日発表された中国の12月の工業企業利益は下落率が11月に比べ大幅に拡大。初めて7カ月連続のマイナス成長に沈んだ。これにより景気減速への懸念が一段と拡大。さらに著名投資家のジョージソロス氏を代表格とする中国経済の悲観論に関し、本日も当局関係者、国営メディア、有識者などが強く反論。もっとも、国家統計局トップの汚職による更迭が伝わり、個人の投資マインドは一段と冷え込んだ。

 一方、後場初めの2650ポイント割れを受け、その後は原油反発を手がかりに押し目を狙う動きも活発化。政府系マネーによる買いも入ったとみられ、後場半ばで一気に切り返すと、一時的に上げに転じる場面もみられた。それでも市場全体に広がるリスクオフの流れは変わらず、最終的に小幅安で引けた。

 原油相場の上昇を受け、中国石油天然気'A'(601857.SS)が2.82%高、中国石油化工'A'(600028.SS)が1.86%高と、大型石油株が反発。農業振興を盛り込む中国政府の「中央一号文件」が近く出されるとの観測から、第一トラクター'A'(601038.SS)がストップ高、福成五豊食品(600965.SS)が3.86%高など、農業関連の銘柄が切り返した。習近平国家主席が主宰する中央財経指導小組(党中央の経済・財政の指導組織)の会議が開かれ、「供給側改革」を重視する姿勢が強調された。これを受け、石炭株が自律反発に転じた。一方で市場全体をみると、値下がり数は値上がりの2倍以上に達した。個人投資家のマインド悪化にともなう見切り売りが幅広いセクターで継続。南京デパート(600682.SS)は臍帯血事業への進出を柱とする再編計画の最終プランを発表して売買を再開。だが、再編は材料視されず、売買停止中の地合い悪化が織り込まれてストップ安に沈んだ。

 B株市場も値下がり銘柄の方が多かった。上海B株では、業績悪化の見通しを明らかにした湖南天雁機械(900946.SS)が3.80%安。一方の深センB株では神州長城(200018.SZ)は大幅増益の見通しを発表したが、3.67%安に沈んだ。再編に基づく要因が大きいほか、株価も比較的堅調だったことから、利益確定売りが膨らんだ。(中国部・畦田)

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