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【10月19日の中国本土市場】

2015.10.19 18:07

 主要指数は上海が3営業日ぶりに反落、深センは3日続伸となった。上海市場は上海総合指数が前営業日比0.13%安の3386.70ポイント、A株指数が0.13%安の3547.07ポイント、B株指数が1.02%安の344.29ポイント。深セン市場はA株指数が0.13%高の2060.26ポイント、B株指数が0.22%高の1152.59ポイントだった。両市場の売買代金は先週末に比べわずかに増加。概算で9968億元と、1兆元の大台にあと少しだった。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は引き続き売り越しだったが、売越額は1300万元にまで縮小した。

 週明けの本土市場は戻り売りに押され気味の一日になった。上海総合指数は3400ポイント前後で上値が重く、先週末の終値を挟んで一進一退。後場は概ねマイナス圏で低迷し、3400ポイントに届かず、小幅安で引けた。先週末の中国の追加緩和観測が空振りに終わり、投資家心理がやや悪化。こうした中、本日午前に発表された中国の7-9月期のGDP成長率は6.9%と、09年以来の低成長にとどまった。市場は7%割れを織り込んでいたが、同時に発表された生産、投資の各統計は弱く、全体的にみると景気低迷を裏付ける内容。これにより、膠着感が鮮明な地合いになった。

 両市場全体の値上がり銘柄は3割強にとどまった。国有企業改革の絡みで先週物色された航空・宇宙関連株が、本日は調整した。中航動力(600893.SS)が5.61%安、中航直昇機(600038.SS)が4.26%安、成発航空科技(600391.SS)が3.86%安、航天動力ハイテク(600343.SS)が3.85%安。国産ソフトの関連株がさえず、国睿科技(600562.SS)が4.77%安、中国ソフト(600536.SS)が3.67%安。上海第一医薬(600833.SS)が3.97%安、上海現代製薬(600420.SS)が3.81%安、九州通医薬(600998.SS)が2.98%安、北京同仁堂(600085.SS)が2.73%安と、医薬セクターに戻り売りが目立った。

 こうしたなか、自動車セクターが好調。汽車工程研究院(601965.SS)がストップ高になったほか、江淮汽車(600418.SS)が5.62%高、長城汽車'A'(601633.SS)が4.72%高、華域汽車(600741.SS)が3.40%高。上海市政府系のホテル会社である上海錦江国際酒店発展'A'(600754.SS)は大型の買収計画の発表で約3カ月ぶりに売買を再開。企業規模の拡大を好感し、ストップ高で引けた。このほか、証券、スポーツ関連、「一人っ子政策」撤廃で恩恵を受ける銘柄なども堅調だった。

 上海B株では上海錦江国際酒店発展(900934.SS)がA株に追随してストップ高。重慶市政府系の上海三毛企業(900922.SS)も同じくストップ高。売買停止期間中の良好な地合いを織り込んだ。もっとも、そのほかの地方政府系の銘柄は概ね軟調。上海錦江国際実業投資は下落率1位の3.72%安に沈み、兄弟会社の上海錦江国際酒店発展とは明暗が分かれた。深センB株では工業セクターが総じて低迷。中国の弱い工業生産統計が重しになり、常州ディーゼルエンジン(200570.SZ)が2.50%安で下落率1位、瓦房店ベアリング(200706.SZ)が1.73%安などだった。(中国部・畦田)

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