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【10月9日の香港市場】

2015.10.09 18:34

 主要指数はいずれも反発した。ハンセン指数は小幅高にとどまり、前日比0.46%高の2万2458.80ポイント。一方で、H株指数は1.16%高の1万406.79ポイント、レッドチップ指数は1.08%高の4135.40ポイントと、いずれも堅調だった。メインボードの売買代金は前日とほぼ変わらず、概算で934億8300万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は連日の売り越しになったが、売越額は5900万元にとどまった。

 発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録がハト派色の濃い内容だったことから、早期利上げの観測が一段と後退。これを受け、週末の香港市場では寄り付きから買いが目立ち、主要指数はいずれも高く寄り付いた。その後も堅調に推移し、概ね本日の高値圏で前引け。商品相場の持ち直しや、上場企業の7-9月期決算への期待感、人民元国際化の進展、そして本日大引け後の中国の更なる金融緩和の観測などが手がかりになった。もっとも、後場になると高値警戒感が鮮明化。来週から中国の主要統計の発表が始まることから統計下振れへの懸念も燻り、主要指数は上げ幅を縮小。特にハンセン指数は縮小幅が大きく、結局小幅高で引けた。

 人民元国際化の進展や週末の追加緩和策への期待感から、金融セクターが上昇。人民元ビジネスの拡大を織り込み、中銀香港(02388.HK)が4.28%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。同じ香港地場系の東亜銀行(00023.HK)は同4位の2.73%高だった。本土系も中国工商銀行(01398.HK)が2.25%高、中国銀行(03988.HK)が1.67%高、中国建設銀行(00939.HK)が1.43%高と堅調。このほか、原油相場の反発を好感し、資源・エネルギー株に押し目買いが続いた。中国海洋石油(00883.HK)が3.57%高で同2位。中国石油天然気(00857.HK)が2.60%高、神華能源(01088.HK)が2.50%高、崑崙能源(00135.HK)が1.43%高など、主だった銘柄が好調だった。また、航空株が堅調で、中国東方航空(00670.HK)が4.02%高、中国南方航空(01055.HK)が3.63%高、中国国際航空(00753.HK)が2.91%高。本日もIPO(新規公開)銘柄に短期資金が入り、公募価格比で泰邦集団(08327.HK)が167%高、徳莱建業(08122.HK)が1162%高だった。

 一方で香港地場系の不動産株は軟調となり、長江地産(01113.HK)が1.96%安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位。信和置業(00083.HK)も1.74%安に沈んだ。企業決算の発表シーズンを控え、業績不振銘柄が下落。赤字継続見通しを発表した石油株の中石化石油工程技術服務(01033.HK)は3.37%安だった。また、増資による希薄化が嫌気され、製薬株の山東新華製薬(00719.HK)が7.20%安。一部では利食い売りが目立ち、自動車大手の長城汽車(02333.HK)は7.97%安に沈んだ。(中国部・畦田)

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