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【8月21日の香港市場】
2015.08.21 18:49
主要指数は大幅に続落。ハンセン指数は前日比1.52％安の2万2409.62ポイント、H株指数は1.99％安の1万195.05ポイントと6日続落した。レッドチップ指数は5日続落となり、1.29％安の4053.78ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約13％増加し、概算で1182億7600万HKドル。昨日に続いて1000億HKドル台の大商いだった。「港股通」（上海経由の香港株投資）は5億900万元の買い越しだった。
中国経済のさらなる減速が警戒され、世界的にリスクオフの動きが加速。前日の米国株市場は中国発の世界経済不況が織り込まれ、ダウ平均が今年最大の下げ幅を記録した。これにより海外投資家の間で“中国悲観論”が一段と勢いを増し、週末の香港市場は連日の大幅安に沈んだ。主要指数は大きく下げて寄り付くと、大引けまで軟調に推移。ハンセン指数は52週安値を更新して大引け。H株指数に至っては1万ポイントの大台割れも視野に入った。本日発表された8月の財新中国製造業PMI（速報値）が市場予想を大きく下回り、海外勢の投資マインドをさらに冷やした。
世界経済の不透明感拡大から、商品相場の先安感が広がった。これが重しになり、資源セクターが軒並み下落。崑崙能源（00135.HK）が連日の調整で3.34％安に沈み、中国海洋石油（00883.HK）が3.18％安、中国石油天然気（00857.HK）が2.50％安、中国石油化工（00386.HK）が2.39％安と、三大石油株が低迷した。香港・マカオの地場系銘柄も、中国の景気減速によるマイナス影響が警戒された。カジノ大手の銀河娯楽（00027.HK）は4.42％安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率1位。香港財閥系の銘柄も調整がきつく、長江地産（01113.HK）が3.62％安、長江和記（00001.HK）が2.93％安だった。
倉庫爆発事故の現場近くにある川で魚の大量死が見つかったと伝わり、天津市の地場系銘柄が続落した。濱海泰達物流（08348.HK）が9.09％安、天津発展（00882.HK）が5.61％安、天津津燃公用（01265.HK）が5.26％安、天津創業環保（01065.HK）が3.55％安。財新PMI（速報値）の下振れを受け、本土系の工業セクターも幅広い銘柄が値下がりした。中国航空科技工業（02357.HK）が7.92％安、上海集優機械（02345.HK）が6.42％安、東方電気（01072.HK）が4.87％安。
こうしたなか、香港系不動産株の恒基地産（00012.HK）が5.53％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。中間決算の営業利益が2割増加しており、買い戻す動きが広がった。香港の大手商社である利豊（00494.HK）も2.74％高。同社は中間決算で最終利益が3割も拡大している。また、本土系銘柄でも三大国有通信株がそろって逆行高。中国電信（00728.HK）が6.89％高、中国聯合網絡通信（香港）（00762.HK）が3.24％高、中国移動（00941.HK）が2.19％高だった。大幅な人事交代が3社で実施されており、政府主導の業界再編への思惑買いが広がった。（中国部・畦田）
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