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【7月8日の香港市場】
2015.07.08 18:11
主要指数はいずれも大幅続落。ハンセン指数は4日続落し、前日比5.84%安の2万3516.56ポイント。H株指数は6.08%安の1万1107.30ポイント、レッドチップ指数は6.97%安の4110.81ポイントと、大幅に5日続落した。メインボードの売買代金は前日に比べ約37%増加し、概算で2359億7000万HKドル。再び2000億HKドルを大きく超える大商いになった。「港股通」(上海市場からの香港株投資)は本日も売り越しとなり、売越額は19億1600万元だった。
12日のユーロ圏緊急首脳会談がギリシャ情勢の最大のヤマ場となる可能性が高まり、世界的にリスクオフが進行。さらに明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公開を前に、米国の利上げへの警戒感も燻る状況。外部環境の悪化を受け、本日の香港市場は売りが膨らんだ。ザラ場で中国本土市場が下げ止まらない状況になると、香港でも本土系銘柄に売りが殺到。急速な株安による中国経済への悪影響が懸念され、香港市場でも資金流出に見舞われた。主要指数は大幅安で推移。特に後場で下げ足を一段と速めた。ハンセン、H株、レッドチップの三指数はいずれも今年最大の下げ幅を記録。ハンセン指数の構成銘柄で値上がりは1銘柄にとどまり、下落幅(1458ポイント)は08年10月以来の大きさ。今年1月初めの水準まで後退した。
株式市場を含む香港経済全体への悪影響が警戒され、香港地場系の銘柄が総崩れした。香港交易所(00388.HK)が続落して8.37%安に沈んだほか、恒隆地産(00101.HK)が7.84%安、長江地産(01113.HK)が6.75%安、信和置業(00083.HK)が5.50%安など、大手のデベロッパーも急落。さらに香港にも拠点を置く欧州金融大手のHSBC(00005.HK)は、ギリシャ問題も売り材料になり3.94%安で大引け。ハンセン指数の下げをけん引した。
本土系銘柄はそれ以上に調整。特に金融セクターは全体の地合いを冷やし、中国人寿保険(02628.HK)が8.82%安、中国工商銀行(01398.HK)が7.56%安、中国銀行(03988.HK)が6.86%安だった。A株急落による運用損失の拡大、急速な信用収縮(デレバレッジ)とそれによる景気低迷・不良債権の拡大などが警戒された。証券大手の広発証券(01776.HK)は6月中間期の大幅増益見通しを明らかにしたにもかかわらず、5.17%安だった。
さらに不動産セクターにも見切り売りが拡大し、中国海外発展(00688.HK)が10.00%安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位。このほか、広州富力地産(02777.HK)が9.40%安、華潤置地(01109.HK)が8.40%安、碧桂園控股(02007.HK)が7.11%安、万科企業(02202.HK)が4.91%安など、大手デベロッパーが軒並み売られた。足元の販売低迷を受け、自動車関連株が大幅安。民営大手のBYD(01211.HK)が12.26%安に沈み、自動車販売大手の宝信汽車(01293.HK)も8.95%安と調整した。(中国部・畦田)
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