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【6月9日の香港市場】
2015.06.09 18:26
主要指数はいずれも大幅安。ハンセン数は前日比1.19％安の2万6989.52ポイント、H株指数は1.78％安の1万3861.96ポイントと反落したほか、レッドチップ指数も4日続落し、2.10％安の4965.94ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約1割増加し、概算で1668億9800万HKドル。「港股通」（上海市場からの香港株投資）は12億1300万元の買い越しだった。
閉幕したG7（先進7カ国）首脳会議では、ギリシャやロシアに対する欧米諸国の厳しい姿勢があらためて浮き彫りとなった。ギリシャ・ロシア情勢への警戒感が燻り、前日の欧米市場は軟調に推移。さらに米雇用統計を受けて米国の年内利上げの観測が高まるなど、外部環境は大きく悪化。これにより、本日の香港市場も終始売りに押された。中国の弱い物価統計も嫌気され、主要指数は前場で下げ幅を拡大。ハンセン指数は節目の2万7000ポイントを割り込む場面もみられた。後場は本日の安値圏で概ね一進一退。ハンセン指数は2万7000ポイントをめぐる攻防となったが、僅差で大台を維持できずに引けた。
米国の利上げによる影響を警戒し、長江地産（01113.HK）が3.54％安、恒基地産（00012.HK）が2.03％安、新世界発展（00017.HK）が1.34％安、新鴻基地産（00016.HK）が1.01％安など、香港地場系の銘柄が軟調。また、中東呼吸器症候群（MERS）の香港・マカオへの上陸が警戒されており、銀河娯楽（00027.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率2位となる3.69％安、サンズチャイナ（01928.HK）が1.66％安と、マカオのカジノ株がさえない。さらに石油輸出国機構（OPEC）の減産見送りの決定が影響し、中海油田服務（02883.HK）が3.21％安、中国石油天然気（00857.HK）が1.66％安など、石油株が売られた。
このほか、大型再編を経て前日に売買を再開した中国中車（01766.HK）が急反落。利益確定売りが膨らんで12.50％安となり、全体の地合いを大きく冷やした。特に同じ鉄道インフラ関連の銘柄がさえず、中国鉄建（01186.HK）が6.25％安、中国中鉄（00390.HK）が5.59％安など。MERSによる旅客需要への影響を警戒し、中国南方航空（01055.HK）が4.42％安、中国東方航空（00670.HK）が4.04％安など、航空株が売られた。
一方で、石炭大手の中煤能源（01898.HK）が7.46％高、最大手の神華能源（01088.HK）が3.63％高。両社の親会社による経営統合の観測が浮上し、思惑買いが膨らんだ。消費関連株の一角が買い戻され、中国旺旺（00151.HK）が0.49％高、蒙牛乳業（02319.HK）が0.38％高だった。（中国部・畦田）
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