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【6月8日の中国本土市場】
2015.06.08 17:20
主要指数は上海A株が急伸。一方でそれ以外は下落した。上海市場は上海総合指数が前営業日比2.16％高の5131.88ポイント、A株指数が2.18％高の5375.18ポイントと、大幅に3日続伸。これに対してB株指数は4日続落し、2.62％安の515.27ポイントだった。深セン市場はA株指数が1.71％安の3139.14ポイント、B株指数が2.78％安の1558.55ポイントと、反落した。両市場の売買代金は先週末をわずかに上回り、概算で2兆2632億元だった。「滬股通」（香港経由の上海A株投資）は引き続き売り越しとなり、売越額は5億4000万元だった。
週明けの本土市場は約5割半の銘柄が下落。本日発表された中国の5月の貿易統計が悪く、利益確定の材料となった。特に輸入額は前年同月比で2割近くも減少。内需不振への警戒感が広がり、特に中小型の成長株などが調整。創業板の銘柄は多くが急落し、創業板指数は4％以上も急落した。証券当局による引き締めへの懸念も加わり、テーマ株が全般的に反落。もっとも、上海総合指数は前場もみ合うものの、後場で順調に上げ幅を拡大。大型国有企業株がけん引し、5100ポイント台を回復して大引け。同ポイント回復は08年1月後半以来。
鉄道設備の国有大手2社による統合を経て、中国中車（601766.SS）が本日売買を再開。寄り付きからストップ高となった。これにより国有企業改革、再編・統合の期待感が他のセクターにも広がると、大手国有企業株に思惑買いが広がった。中国国際航空'A'（601111.SS）、中国東方航空'A'（600115.SS）、中国南方航空'A'（600029.SS）と、航空大手3社がそろってストップ高。また、国有企業の混合所有制改革が銀行セクターで加速する見通しとなり、中国銀行'A'（601988.SS）と交通銀行'A'（601328.SS）がストップ高、中国光大銀行'A'（601818.SS）が7.58％高、中国建設銀行'A'（601939.SS）が6.96％高など、銀行株が指数の上昇をけん引した。
B株市場も値下がり銘柄の方が多かった。上海B株ではB株改革期待の買いが一巡し、関連銘柄に利益確定売りが増加。恒天凱馬（900953.SS）、上海凌雲実業（900957.SS）、黄石東貝電器（900956.SS）がストップ安。輸出入統計の低迷を受け、上海物資貿易（900927.SS）が5.97％安、天津海運（900938.SS）が4.83％安、錦州港務（900952.SS）が3.77％安など、貿易関連株がさえない。こうしたなか、海南航空（900945.SS）がA株に連れ高し、上昇率1位の6.44％高。深センB株では家電大手の康佳集団（200016.SZ）が7.38％安。取締役の大幅変動による今後の経営への影響が警戒された。（中国部・畦田）
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