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【5月12日の香港市場】

2015.05.12 18:12

 主要指数はそろって3営業日ぶりに反落した。ハンセン指数は前日比1.12%安の2万7407.18ポイント、H株指数は1.48%安の1万3973.00ポイント、レッドチップ指数は1.59%安の5385.62ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約4%増加し、概算で1364億2100万HKドルだった。「港股通」(上海市場からの香港株投資)は15億200万元の買い越しだった。

 ユーロ圏財務相会談でもギリシャ問題の打開案が見出せず、前日の欧米株市場では欧州リスクが重しになった。さらに中国の残りの経済指標の発表を前に、あらためて中国経済の減速感が意識されると、本日の香港市場は軟調な地合いになった。主要指数は安く寄り付くと、後場半ばから下げ幅を広げて大引け。H株指数は1万4000ポイント、レッドチップ指数は5400ポイントを再び割り込んだ。

 追加利下げという好材料も長続きせず、本土系不動産株が利益確定に見舞われた。中国海外発展(00688.HK)が3.59%安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率1位。保利置業(00119.HK)は1-4月の不動産販売額がマイナス成長となり、3.08%安に沈んだ。利下げと預金金利の規制緩和が利ざや縮小に働くとの見方から、中国銀行(03988.HK)が2.10%安、中国工商銀行(01398.HK)が1.21%安、中国建設銀行(00939.HK)が0.94%安など、銀行株も反落。

 さらにニューヨークの原油相場が60ドルを割り込み、中国石油化工(00386.HK)が2.25%安、中国石油天然気(00857.HK)が1.26%安と石油株が低迷した。中国の4月の新車販売台数が低迷し、自動車株がさえない。東風汽車集団(00489.HK)が3.45%安、BYD(01211.HK)が3.16%安。さらにスマホを生産・販売する酷派集団(02369.HK)が5.71%安、聯想集団(00992.HK)が2.59%安、TCL通訊(02618.HK)が2.18%安。中国のスマホ市場が今年1-3月期で縮小に転じたことが嫌気された。

 一方、食品大手の統一企業中国(00220.HK)は1-3月期の利益額が好感されて3.94%高。同社のライバルである康師傅(00322.HK)は3.76%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった。原発に関する国際会議が中国で開かれることを受け、原発関連の銘柄が上昇。上海電気(02727.HK)が4.19%高、中国広核電力(01816.HK)が2.62%高、哈爾濱電気(01133.HK)が2.13%高だった。(中国部・畦田)

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