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【5月11日の香港市場】

2015.05.11 18:02

 主要指数はそろって続伸した。ハンセン指数は前日比0.51%高の2万7718.20ポイント、H株指数は0.94%高の1万4182.98ポイント。レッドチップ指数は大幅高となり、1.79%高の5472.95ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べて約6%減少し、概算で1309億7000万HKドルだった。「港股通」(上海市場からの香港株投資)は11億9800万元の買い越しだった。

 先週末のニューヨーク市場では米国経済の改善を示す雇用統計が好感され、ダウ平均が大幅に上昇した。さらに中国人民銀行(中央銀行)が日曜日に利下げを決定。外部環境の改善と中国の金融緩和スタンスを強く印象付ける追加利下げが手がかりになり、週明けの香港市場では買い戻しが先行。主要指数は高く寄り付いた。朝方の利食い売りをこなすと、その後の主要指数は堅調に推移。ハンセン指数は2万8000ポイント回復に向けた足がかりを得た。A株連騰を追い風に本土系銘柄が物色され、H株とレッドチップの両指数も堅調だった。

 利下げによる住宅市場へのテコ入れ効果が期待され、本土系不動産株が続伸。中国海外発展(00688.HK)が4.08%高、雅居楽地産(03383.HK)が3.72%高、華潤置地(01109.HK)と万科企業(02202.HK)が1.87%高と、大手が概ね値上がりした。新城発展(01030.HK)は傘下B株企業の改革も刺激材料となり、10.34%高と急伸した。さらに当局が一層の金融緩和に踏み切るとの観測も出ており、金融セクターも堅調。預金準備率引き下げの期待感から、中国光大銀行(06818.HK)が2.25%高、交通銀行(03328.HK)が1.31%高と、銀行株がしっかり。

 さらに米国経済の先行き不透明感が後退し、原油相場が反発。中国海洋石油(00883.HK)が1.41%高など、石油株が値上がりした。このほか、IT大手のテンセント(00700.HK)が2.98%高。決算発表を控え、好業績期待の先回り買いが入った。中央政府が直近で医療・医薬をめぐる政策を立て続けに打ち出していることから、関連セクターが好調だった。武夷薬業(01889.HK)が17.24%高、国薬控股(01099.HK)が8.61%高、麗珠医薬(01513.HK)が6.14%高、鳳凰医療(01515.HK)が2.29%高など。

 一方で先週末に発表された貿易・物価統計が中国の景気減速をあらためて印象付けたことから、資源・素材・機械を含む一部の景気敏感株がさえない。京西重工国際(02339.HK)が5.15%安、中信資源控股(01205.HK)が4.81%安、ヤン州煤業(01171.HK)が2.71%安、イ柴動力(02338.HK)が1.00%安などと値下がりした。(中国部・畦田)

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