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【3月24日の中国本土市場】

2015.03.24 17:38

 主要指数は深センB株を除いて続伸。上海市場は上海総合指数が前日比0.09%高の3691.41ポイント、A株指数が0.09%高の3868.89ポイントと、10営業日連続で小幅ながらも上昇した。B株指数は5日続伸し、0.15%高の309.22ポイント。深セン市場はA株指数が8日続伸し、1.01%高の2011.22ポイント。一方でB株指数は3日ぶりに反落し、0.13%安の1138.62ポイントだった。両市場の売買代金は前日比で約17%増加。概算で1兆4162億元と過去最大の大商いとなった。一方で「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は売りが加速。約1カ月ぶりに売り越しに転じ、売り越し額は15億5150万元と過去最大だった。

 本土市場は利益確定売りに押された。序盤は景気減速の懸念と政策期待が交錯し、上海総合指数は前日終値を挟んだ小動き。しかし、市場予想を大幅に下回る3月のHSBC中国製造業PMI(速報値)が伝わると、調整圧力が一気に強まり、指数も急落して前場を終えた。今週は13社の企業が当局によるIPO(新規公開)の審査を受けることから、需給懸念も燻る状況だった。もっとも、後場に入ると地合いが改善。下げ幅を縮めると、もみ合いながらもかろうじて終値をプラスに乗せた。博鰲(ボアオ)アジアフォーラムの開幕が迫り、政策期待が継続。大手同士の再編・合併観測や資本市場改革の進展なども織り込まれた。

 両市場全体では値下がり数の方が多かった。住宅市場の減速を受け、上海金橋輸出加工区開発'A'(600639.SS)が3.58%安、保利房地産(600048.SS)が3.15%安、北京首都開発(600376.SS)が2.71%安など、不動産株が低迷。連日の大商いを受けて上昇していた証券株は利食い売りに押された。最大手の中信証券'A'(600030.SS)は決算発表にともなう材料出尽くしから2.61%安に沈んだ。

 一方、「シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード」(一帯一路)やアジアインフラ投資銀行(AIIB)の構想に基づく国内外のインフラ投資加速の思惑から、建設・鋼材・交通インフラ株などが好調。中原高速公路(600020.SS)、中国中鉄'A'(601390.SS)、馬鞍山鋼鉄'A'(600808.SS)、武漢鋼鉄(600005.SS)などがストップ高となった。上海市政府系の双銭'A'(600623.SS)は親会社による大規模な資産注入・全体上場の計画を受け、ストップ高。再編期待から、国有企業系の銘柄が個別に物色された。

 B株市場も値下がり銘柄の方が多かった。上海B株では弱いPMIが嫌気され、工業セクターの一角が下落。湖南天雁機械(900946.SS)が1.65%安、上海振華重工(900947.SS)が1.22%安、上海耀皮玻璃(900918.SS)が1.19%安。一方で大規模再編を発表した双銭(900909.SS)はストップ高となった。深センB株では深セン特区不動産(200029.SZ)が1.91%安、深セン物業発展(200011.SZ)が1.66%安と、地場系不動産株が軟調だった。(中国部・畦田)

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