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【3月16日の香港市場】
2015.03.16 18:16
主要指数はそろって上昇。ハンセン指数は前営業日比0.53％高の2万3949.55ポイント、H株指数は0.86％高の1万1813.78ポイントと、いずれも小幅に3日続伸した。レッドチップ指数は反発し、0.30％高の4403.44ポイント。メインボードの売買代金は先週末とほぼ同水準の概算で731億6100万HKドル。「港股通」（上海市場からの香港株投資）は7億2500万元の買い越しだった。
米国の一部経済指標の下振れ、原油安、不透明なギリシャ情勢などが重なり、先週末の米国株市場は下落に転じた。外部環境の悪化に加え、米連邦公開市場委員会（FOMC）を今週に控えて様子見ムードも濃厚。こうしたことから、週明けの香港市場では主要指数が朝方に小安く推移した。もっとも、その後は好調な本土市場の追い風を受け、主要指数は前場半ばで上げに転じると、その後もプラス圏を維持した。全国人民代表大会（全人代）閉幕後の李克強首相による記者会見がさらなる景気刺激策の余地を残す内容となり、政策期待が継続。これにより上海総合指数が大幅高になると、香港の主要指数も連れ高した。
足元の堅調な保険料収入の伸びを受け、本土系保険株が上昇した。平安保険（02318.HK）がハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となる3.22％高、中国人寿保険（02628.HK）が2.24％高。預金保険制度の導入を織り込み、中国民生銀行（01988.HK）が0.98％高、交通銀行（03328.HK）が1.07％高など、銀行株が堅調。徽商銀行（03698.HK）は本決算の増益見通しが好感されて1.47％高だった。通信株も堅調となり、最大手の中国移動（00941.HK）は今週の決算発表の前に買いが入り、同3位の2.70％高で指数の上昇に寄与した。
また、クロスボーダーの電子商取引（Eコマース）の規制緩和特区が設立されると伝わり、物流需要の増加を見込んで陸運株もしっかり。中国外運（00598.HK）は4.21％高と買われた。さらに足元の燃油安が好感され、航空株が上昇。中国東方航空（00670.HK）が3.14％高、中国南方航空（01055.HK）が2.65％高、中国国際航空（00753.HK）が1.97％高と、三大航空株が好調だった。
一方で大手投資銀行がマカオのカジノ収入見通しを引き下げたことから、サンズチャイナ（01928.HK）が1.43％安、銀河娯楽（00027.HK）が1.02％安など、カジノ株が調整した。このほか、香港系不動産株の九龍倉集団（00004.HK）が3.33％安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位に沈んだ。増益の決算を発表したものの、利益率低下が続く本土市場の先行きが警戒された。（中国部・畦田）
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