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【11月17日の香港市場】

2014.11.17 18:52

 主要指数はそろって下落。ハンセン指数は6日ぶりに反落し、前営業日比1.20%安の2万3797.08ポイント。H株指数は大幅に続落し、1.92%安の1万554.30ポイント。レッドチップ指数は4日ぶりに反落し、1.30%安の4380.68ポイント。メインボードの売買代金は先週末に比べ約14%増加し、概算で830億2100万HKドルだった。

 中国本土から香港市場へのマネー流入が期待される「滬港通」(上海・香港ストック・コネクト)が本日からスタート。これを好感し、香港市場の主要指数は高く寄り付いた。だが、材料出尽くし感から、利益確定売りに押され、いずれも朝方で下げに転じた。その後も軟調な値動きに終始し、本日の安値圏で引けた。ハンセン指数の終値は3営業日ぶりの2万4000ポイント割れ。香港経由の上海A株取引は限度額を使い切ったが、上海経由の香港株取引では105億元の限度額のうち、87億元あまりが残った。本土マネーが期待されたほど香港市場に流れなかったことも、地合いの悪化に拍車を掛けた。

 ハンセン指数は8割あまりの構成銘柄が下落した。香港交易所(00388.HK)が下落率1位の4.45%安。「滬港通」による香港市場の大商いが期待されていたが、初日の売買代金に顕著な変化がなかったことが嫌気された。このほか「滬港通」のスタートにともない本土からの投資家に物色されると期待されていた銘柄が軒並み売られた。銀河娯楽(00027.HK)が下落率2位の2.73%安、中国移動(00941.HK)が同4位の2.27%安だったほか、テンセント(00700.HK)が2.12%高。中国本土系銀行株も不良債権増加が懸念され、軒並み売られた。一方、蒙牛乳業(02319.HK)が1.63%高となり、2営業日連続で上昇率1位。大手投資銀行から「滬港通」のテーマ株に選定されたことが、引き続き材料視されたもようだ。また、「滬港通」のスタートで人民元取引が増加することへの期待感から香港系銀行株が概ね堅調で、東亜銀行(00023.HK)が上昇率2位の0.61%高、恒生銀行(00011.HK)が同3位の0.38%高だったほか、中銀香港(02388.HK)が0.18%高。

 そのほかでは「滬港通」のスタートを前にA株とH株の価格差の大きさを手がかりに堅調だった銘柄が、材料出尽くしから売られた。浙江世宝(01057.HK)が13.92%安、東北電気(00042.HK)が13.35%安、大連港(02880.HK)が12.24%安。なお、これら3銘柄のA株はいずれも上昇している。個別の材料があった銘柄では、新伝媒(00708.HK)が220.00%高。恒大地産集団(03333.HK)が筆頭株主となる見込みであることが明らかとなり、これが大きな買い材料となった。(中国部・千原)

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