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【10月22日の香港市場】

2018.10.22 18:06

 主要指数はいずれも大幅続伸。ハンセン指数は前営業日比2.31%高の2万6153.15ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は2.62%高の1万490.67ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約15%増加し、概算で1144億4100万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が36億9500万元の買い越し。深セン経由の買越額は13億5600万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 先週末のニューヨーク市場は企業決算などを手がかりに、ダウ平均が3日ぶりに反発。こうしたなか、ハイテク株が売られ、ナスダック総合株価指数は3日続落した。本日の香港市場は高く寄り付き、前場にかけて上げ幅を拡大。上海市場の急騰を好感し、香港市場でも本土系銘柄が買われた。ハンセン指数は7日ぶりに終値で2万6000ポイントを回復。商いは急増し、メインボードの売買代金は5日ぶりに1000億HKドルを上回った。本土マネーの動きも活発化。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約14%に拡大した。

 先週末に劉鶴・副首相と政府金融3部門のトップが、相次いで株価対策について発言。こうしたなか、銀行借入の担保として差し入れられた上場株式の強制売却リスクをめぐる問題を受け、複数の証券会社と地方政府が救済に向けたファンド創設を検討していると報じられた。成長性があるものの、一時的な資金難に陥っている上場企業を救済する方針という。また、習近平・国家主席が民営企業の発展をさらに促す方針を示し、これも材料視された。実体経済をめぐっても、来年の減税や費用削減が、国内総生産(GDP)の1%を超える規模になると、中国人民銀行(中央銀行)の関係者が発言。政府要人の株価・経済をめぐる相次ぐ発言を受け、本土市場の投資家心理が改善し、その影響が香港市場にも及んだ。

 ハンセン指数の構成銘柄は幅広く買われた。減税期待を背景に消費関連株が大幅高となり、上場民営企業の吉利汽車(00175.HK)が上昇率1位の7.84%高だったほか、蒙牛乳業(02319.HK)はアナリストの高評価を好感し、同2位の7.34%高。先週末に続き本土系不動産株が堅調。華潤置地(01109.HK)が7.28%高となり、2日連続で上昇率3位だった。時価総額の大きなテンセント(00700.HK)は3.26%高となり、ハンセン指数の上昇に寄与した。(中国部・千原)
 
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