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【8月27日の中国本土市場】
2018.08.27 17:05
主要指数はそろって上昇。上海市場は上海総合指数が3日続伸し、前営業日比1.88%高の2780.89ポイント。B株指数は反発し、1.37%高の289.26ポイントだった。深セン市場はいずれも反発し、深セン成分指数が2.87%高の8728.56ポイント、B株指数が1.43%高の1020.03ポイントだった。両市場の売買代金は先週末に比べ約35%増加し、概算で3233億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は買い越しに転じ、買越額は9億4000万元。「深股通」(香港経由の深センA株投資)は買い越しが続き、買越額は16億2400万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。
人民元安に歯止めをかけるため、中国人民銀行(中央銀行)が8月に入ってから逆周期係数を調整していたことを明らかにした。逆周期係数はオンショア人民元(CNY)基準値に影響を与えるものであり、人民元安を背景に2017年5月に導入されていたが、相場が安定したことから今年1月には適用を停止していた。この逆周期係数が約7カ月ぶりに復活したことが伝わると、先週金曜日の夜からCNYやオフショア人民元(CNH)が元高・米ドル安に動いた。
人民元高の動きを好感し、本日の中国本土市場は上海総合指数が高く寄り付き、前場にかけて上げ幅を拡大。人民元高に敏感な航空株や製紙株を中心に買われた。後場も安定的に推移し、本日の高値で引けた。上海市場と深セン市場はいずれも全体の9割あまりの銘柄が上昇。上海市場は大型株を中心に買われ、上証50指数は2.03%高だった。深セン市場は中小企業板指数が2.41%高、創業板指数が2.98%高だった。政府が人民元安の抑制に動いたことで商いも回復し、両市場合計の売買代金は10日ぶりに節目の3000億元を上回った。
上海A株市場の主力銘柄では、時価総額の大きな銀行株が軒並み上昇。四大国有銀行株では中国建設銀行'A'(601939.SS)が1.61%高、中国農業銀行'A'(601288.SS)が0.83%高、中国工商銀行'A'(601398.SS)が0.72%高、中国銀行'A'(601988.SS)が0.56%高。二大石油株も続伸し、53.55%増益の18年6月中間決算を発表した中国石油化工'A'(600028.SS)が2.86%高だったほか、中国石油天然気'A'(601857.SS)が1.59%高。保険株も買われ、18年6月中間決算が26.81%増益だった太平洋保険'A'(601601.SS)は1.05%高。新華人寿保険'A'(601336.SS)が2.19%高、平安保険'A'(601318.SS)が1.60%高、中国人寿保険'A'(601628.SS)が0.13%高だった。
そのほかでは、このところ下げがきつかった医薬株が買い戻され、復星医薬'A'(600196.SS)や海正薬業【売付のみ】(600267.SS)がストップ高だったほか、中新薬業(600329.SS)が6.97%高。上海B株市場は幅広く上昇し、下落したのは1銘柄のみ。深センB株市場は全体の8割あまりの銘柄が上昇した。(中国部・千原)
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