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【6月15日の中国本土市場】

2018.06.15 17:04

 主要指数はいずれも3日続落。上海市場は上海総合指数が前日比0.73%安の3021.90ポイント、B株指数が1.41%安の303.26ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が1.39%安の9943.13ポイント、B株指数が1.18%安の1113.93ポイント。両市場の売買代金は昨日に比べ約12%増加し、概算で3562億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は22億5700万元の買い越し。「深股通」(香港経由の深センA株投資)の買越額は6億300万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米国のトランプ大統領が対中制裁関税の最終案を協議し、対象品目の最終リストを承認し、早ければ15日にも発表すると伝わった。対象品目は当初予定よりも減少するが、金額は500億米ドルで変わらない見込みという。これまで3回の米中交渉が行われたが、米国側の態度は二転三転。6月の交渉では中国が米国の農産物やエネルギーを買い増すと提案したが、その条件として制裁関税の発動回避を求めていた。こうした経緯から、中国が報復措置に動くとみられ、貿易戦争への懸念が強まった。

 米中関係悪化への警戒感を背景に、上海総合指数は低く寄り付き、前場にかけて下げ幅を拡大。3000ポイントの大台割れも意識されたが、後場では下げ幅をやや縮めた。上海市場は全体の7割半あまりの銘柄が下落。上海市場の大型株で構成される上証50指数は0.12%安にとどまり、下落率は上海総合指数よりも小さかった。深セン市場の下落銘柄は全体の8割だった。中小型株の下げがきつく、中小企業板指数は1.81%安、創業板指数は1.89%安だった。

 上海市場の主力セクターでは、時価総額の大きな銀行株が総じて堅調となり、上海総合指数の下げ幅縮小に寄与した。四大国有銀行株では中国建設銀行'A'(601939.SS)が1.68%高、中国工商銀行'A'(601398.SS)が1.42%高、中国農業銀行'A'(601288.SS)が0.55%高、中国銀行'A'(601988.SS)が0.53%高。中国人民銀行(中央銀行)が銀行への流動性供給を拡大したことが影響したもようだ。二大石油株はそろって上昇し、中国石油化工'A'(600028.SS)が0.46%高、中国石油天然気'A'(601857.SS)が0.12%高。保険株も総じて堅調だった。

 そのほかでは、石炭株の上昇が目立ち、山煤国際エナジー【売付のみ】(600546.SS)、鄭州煤電【売付のみ】(600121.SS)がストップ高だったほか、大有エナジー【売付のみ】(600403.SS)が6.77%高、平煤(601666.SS)が4.65%高。一方、産金株の下げがきつく、赤峰黄金(600988.SS)が8.36%安、西部黄金(601069.SS)が8.31%安。米国が利上げを決め、欧州中央銀行(ECB)も量的緩和を年内に終了すると決定。世界的に利上げへの動きが広がり、利子のつかない金の需要が減退するとの見方から、売りが出たもようだ。なお、B株市場は上海と深センのいずれも下落銘柄が全体の9割あまりに達した。(中国部・千原)
 
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