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【3月23日の香港市場】

2018.03.23 17:55

 主要指数はそろって下落。ハンセン指数は大幅に3日続落し、前日比2.45%安の3万309.29ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は6日続落し、2.40%安の1万2128.27ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約87%増加し、概算で2834億4500万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が本日も売り越しとなり、売越額は16億8100万元。深セン経由は8億2400万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場ではダウ平均が大幅続落。米国のトランプ大統領が中国製品に高関税を課す制裁措置を正式に表明し、米中貿易摩擦が激化することへの警戒感が広がった。一方、中国政府は米国からの輸入食品などに関税を上乗せする対抗措置を準備中と発表し、米中貿易戦争への懸念が深まった。

 こうした海外情勢を背景に、香港市場は売りが先行。ハンセン指数は3万ポイントの大台割れで寄り付いた。中国企業指数も1万2000ポイント割れでスタート。その後も軟調に推移した。ハンセン指数は朝方や後場の中盤を除き、3万ポイント台をキープ。中国企業指数も概ね節目の水準を上回った。終値はハンセン指数が10日ぶりに3万1000ポイントを下回ったが、中国企業指数は1万2000ポイント台を維持した。ろうばい売りが広がり、メインボードの売買代金は歴代2位を記録した。

 ハンセン指数の構成銘柄は幅広く売られた。昨日は堅調だったスマートフォン部品メーカーの2銘柄が反落。瑞声科技(02018.HK)が6.78%安、舜宇光学科技(02382.HK)が5.48%安で、下落率1~2位に並んだ。本土系不動産株の下げもきつく、碧桂園控股(02007.HK)が5.35%安、中国海外発展(00688.HK)が4.98%安で、下落率3~4位に並んだほか、華潤置地(01109.HK)が3.82%安だった。米中で食肉事業を手がける万洲国際(00288.HK)は、中国の対抗措置を警戒し、下落率5位の4.64%安。

 昨日の下落率1位だったテンセント(00700.HK)が続落し、本日は4.41%安。主要株主のナスパーズが保有するテンセントの株式を売却し、これが嫌気された。ナスパーズが保有株を売却するのは初めてのことであり、投資家心理が悪化。ただ、ナスパーズは引き続き30%以上の持ち株比率を維持しているうえ、今後3年間は保有株を売却しないと表明している。ナスパーズの保有株は時価が4700倍近く増加しており、株主から売却を催促されていたという。(中国部・千原)
 
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