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【1月11日の中国本土市場】

2018.01.11 17:12

 主要指数はA株とB株で分かれた。上海市場は上海総合指数が小幅ながらも10日続伸し、前日比0.10%高の3425.34ポイント。B株指数はわずかに3日続落し、0.12%安の345.14ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が小反発し、0.23%高の1万1464.19ポイント。B株指数は0.05%安の1204.53ポイントと、10日ぶりに反落した。両市場合計の売買代金(速報)は前日比で8%減少し、概算で4772億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)はわずか7700万元だったが、売り越しに転じた。「深股通」(香港経由の深センA株投資)は3億1300万元の買い越し(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 本日の上海総合、深セン成分の両指数は前場こそ小安く推移したが、取引終了にかけて持ち直し、小幅ながらも終値をプラス圏に乗せた。上海総合指数は3400ポイントを固め、2015年3月以来の10日続伸を達成した。本土市場全体では約6割の銘柄が上昇。昨年のGDP統計の発表を来週に控え、足元の中国経済の堅調さを織り込む動きが広がった。新年の景気見通しも楽観的な見方が続き、成長期待に基づく買いがみられた。

 米国で現在開催中の家電・IT見本市「CES」では、昨年よりも中国企業の存在感が高まっているもよう。また、各企業の新年の成長戦略の発表も続き、成長期待の買いがハイテク関連株にみられた。愛康科技(002610.SZ)と壱橋海参(002447.SZ)、金証科技(600446.SS)がストップ高など、ブロックチェーン関連のテーマ株が引き続き物色された。科大訊飛(002230.SZ)がストップ高、四維図新(002405.SZ)が4.24%高、紫光(000938.SZ)が3.14%高など、人工知能(AI)関連株も上昇。

 また、5G(第五世代移動通信)関連投資の拡大を織り込み、東方通信'A'(600776.SS)が6.02%高、烽火通信(600498.SS)が2.57%高など、通信設備株も高い。昨年の新エネルギー車の販売急増を受け、均勝電子(600699.SS)が1.22%高、江淮汽車(600418.SS)が0.43%高など、自動車関連株の一角が堅調。非鉄金属のモリブデン価格の上昇を追い風に、モリブデン大手の洛陽欒川(603993.SS)が7.76%高と買い進まれた。

 景気敏感株の一角が調整した。セメント大手の安徽海螺水泥'A'(600585.SS)は利益確定売りに押され、7.32%安と反落。韶鋼松山(000717.SZ)が4.00%安、宝山鋼鉄(600019.SS)が2.43%安、鞍鋼'A'(000898.SZ)が1.50%安など、鉄鋼株がさえない。

 B株市場は値上がり・値下がり数が拮抗したが、大型株の一角が足を引っ張り、指数は小幅に下げた。上海B株ではセメントセクター全体に連れ安し、華新セメント(900933.SS)が下落率1位の3.07%安に沈んだ。(中国部・畦田)
 
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