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【12月6日の香港市場】

2017.12.06 18:03

 主要指数はそろって大幅続落した。ハンセン指数は前日比2.14%安の2万8224.80ポイント、H株指数は2.80%安の1万1162.58ポイント、レッドチップ指数は2.18%安の4210.95ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約6割も急増。ろうばい売りが膨らみ、概算で1626億5500万HKドルに達した。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が11億9200万元。一方で深セン経由は3億5800万元の売り越しに転じた(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 年内の大型減税実現に向けた上下両院の調整に不透明感が広がり、前日の米国株市場はダウ平均が下落した。これにより外部環境が悪化すると、前日にハンセン指数が2万9000ポイントを割り込んだことによる自律反発狙いの買いを相殺。朝方の香港株市場は主要指数が小幅にもみ合った。その後は地合いが急激に悪化し、主要指数は下げ幅を広げて前引け。後場も地合いは変わらず、いずれも大幅安で取引を終えた。ハンセン指数の下げ幅は600ポイントを超え、今年最大となった。トランプ政権がイスラエルの首都をエルサレムと正式に認めて大使館を移転するとの方針が伝わると、中東の地政学リスクを嫌気する売りが殺到した。東京、上海を含む周辺市場の株安やダウ平均先物の下落も投資マインドの悪化につながった。

 投資マインドの悪化にともない、年初から上昇トレンドを続けてきたハイテク関連株に利益確定売りが膨らんだ。特段の悪材料はないものの、超大型ネット株のテンセント(00700.HK)が節目の370HKドルを割り込み、2.65%安と続落。これがハイテク株全体の地合い悪化につながると、スマホ部品大手の舜宇光学科技(02382.HK)は12.44%安と大幅続落し、昨日に続いてハンセン指数構成銘柄の下落率1位。同業の瑞声科技(02018.HK)も連れ安し、同3位の7.27%安に沈んだ。利益確定売りは自動車大手にも広がり、吉利汽車(00175.HK)が下落率2位の8.39%安。広州汽車(02238.HK)は11月の新車販売台数が1ケタ増に減速したことで、9.00%安に沈んだ。

 地政学リスクが高まったが、米国の利上げ観測を背景に金相場が続落。紫金砿業(02899.HK)が3.80%安、招金砿業(01818.HK)が3.37%安など、金鉱大手が軟調だった。これにより五砿資源(01208.HK)が9.19%安、新疆新キン砿業(03833.HK)が8.41%安と、非鉄セクター全般が下落。保険株も売られ、衆安保険(06060.HK)はアナリストの「売り推奨」で5.95%安だった。

 一方で天然ガス価格上昇の長期化を織り込み、崑崙能源(00135.HK)が1.29%高、華潤燃気(01193.HK)が1.03%高など、ガスセクターの一角が堅調。スポーツ用品大手の李寧(02331.HK)は大手投資銀行による買い推奨を支えに、2.66%高だった。(中国部・畦田)
 
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