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【10月27日の香港市場】

2017.10.27 17:47

 主要指数はハンセン指数が前日比0.83%高の2万8438.85ポイント、H株指数が1.72%高の1万1643.57ポイントと反発した。一方でレッドチップ指数は0.35%安の4395.65ポイントと、小幅ながらも続落。メインボードの売買代金は前日比で約2割増加し、概算で998億5700万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が29億5000万元、深セン経由が11億4600万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 注目された欧州中央銀行(ECB)の「出口戦略」の道筋は急速なものでなく、段階的な金融緩和の縮小に落ち着いた。これを受けて前日の欧州株が全面高になると、米国株市場でもダウ平均が反発。外部環境の改善が進み、週末の香港株市場では主要指数が小高く寄り付いた。ハンセン、H株の両指数は朝方に上げ幅を広げ、その後は堅調に推移。後場でハンセン指数はやや上げ幅を縮めたが、H株指数は勢いを保ち、本日の高値圏で引けた。複数の上場企業の決算内容や、中国人民銀行(中央銀行)による資金供給などが支援材料になった。もっとも、レッドチップ指数は振るわず、後場はマイナス圏での小動きに終始した。

 1-9月期決算で最終増益を確保し、市場予想を上回ったことで、中国建設銀行(00939.HK)がハンセン指数構成銘柄の上昇率2位となる3.24%高。同業の中国工商銀行(01398.HK)、中国銀行(03988.HK)も連れ高し、それぞれ4.07%高、3.04%高で、上昇率1、3位に入った。また、生保最大手の中国人寿保険(02628.HK)は大幅増益となる1-9月期決算を明らかにし、同4位の2.80%高。業績期待から、生保2位の平安保険(02318.HK)が2.23%高と堅調だった。

 また、中国発の国際標準の5G規格を来年6月にも明らかにすると当局者が発言し、通信大手が上昇。中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が1.96%高、中国移動(00941.HK)が1.47%高だった。混合所有制改革(民間資本の導入)の進展が織り込まれ、空運・海運大手が上昇。中遠海運控股(01919.HK)が8.19%高、中国国際航空(00753.HK)が7.04%高、中国南方航空(01055.HK)が4.13%高、中遠海運能源運輸(01138.HK)が1.99%高と好調だった。

 一方でカジノ大手が引き続きさえず、銀河娯楽(00027.HK)が1.99%安、サンズチャイナ(01928.HK)が1.35%安。中国の住宅市場の減速が本日も織り込まれ、本土系不動産株の一角がさえない。華潤置地(01109.HK)が1.64%安、中国海外発展(00688.HK)が1.15%安。万科企業(02202.HK)は1-9月期決算の売上高が前年同期並みにとどまり、2.16%安と軟調だった。(中国部・畦田)
 
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